「同労者」第13号(2000年10月)                目次に戻る

巻頭言
− 手 づ く り の 聖 泉 − 
仙台聖泉キリスト教会   石井 行雄

「私たちは神の作品であって、良い行いをするために、キリスト・イエスにあって造られたので
す。」(エペソ2:10)

 今年のサマー・キャンプは「中高年の信仰」のクラスに参加しました。その中で茶谷兄が語ら
れた「一日を厳粛に生きる」という言葉が心に残りました。
 私は「一日を大切に生きる」ということは思っていました。単なる言葉の違いだけでなく、そこ
に長い年月信仰に生き続けてこられた重さが感じられました。
 また集会では、山本先生がボートの例をあげて、過去を見て前へ進むということが語られま
した。
 聖泉の初期の頃のテーマとして「手づくりの聖泉」があったと思います。話しは変わりますが、
私の店では左官屋の鏝(こて)を売っています。多くのメーカーは合理的な大量生産方式をとっ
ていますが、私の店には全国で数社しか残っていないと言われる四国の「手づくりの鏝」を置い
ています。外見はどのメーカーの鏝も同じですが、左官屋に聞いてみると、手づくりの鏝は使っ
ても曲がらないことと、モルタルにつやが出て、むらが取れるそうです。鏝屋の社長に聞くと、
企業秘密なので全部は教えてくれませんが、鍛造(火で鉄を熱くしてハンマーでたたき、組織を
密にする作業)をすることによって曲がらない鏝ができるのだそうです。
 教会の建設に時間と手間がかかる鍛造の作業を除くことはできません。「同労者」が発行さ
れて一年になります。そこにはクリスチャンの生の声が書かれて、何から何まで手づくりです。
 ですから曲がらない、つやが出る、むらが取れる信仰生活を送るために、もっと広い範囲の
より多い人に読んでほしいと思います。その中には企業秘密ならぬ「信仰の秘訣」が書かれて
いるのです。

 


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