「同労者」第16号(2001年1月)                目次に戻る

巻頭言
− 聖泉連合、21世紀の展望と課題 − 
仙台聖泉キリスト教会   野澤 睦雄

「主は、…私たちがこの地でふえるようにしてくださった。」(創世記:26:22)

 世界は、交通や通信の手段が発達し、経済的国境がなくなり、どんどん一つになりつつある
ように見える一方、民族は民族と相争い、ネブカデネザルの見た夢の像の鉄と粘土が混じり合
ってできた足の様相をますます示しています。これが聖書の示している現代の姿であることは
言うまでもありません。私たちを取り巻く多くの組織があります。これらの組織が停滞状態にな
ると衰え、やがて消滅していくことは歴史の証明するところです。宗教団体も決してその例に漏
れません。世紀が変わり、新しい世紀に入りましたが、そこにまた変化があるでしょう。その変
化に対処することが求められます。私たちの聖泉連合もその組織が繁栄し、会員が増えてい
かないならば、迎えたこの21世紀を生き残ることは難しいものと思われます。ですから、この
時代に対する展望をもち、繁栄の方策を考えていくべきです。そのような中にあって、連合総
会の六部会(委員会)はその責を負っておりますし、期待もされます。
 私たちが増えましてゆくために、献身する新しい牧師・教役者を生み出さなければなりませ
ん。そしてそれらの働き人が確かな神経験を持たなければなりません。さもないと、自分が救
いを持たずにインディアン伝道のためジョージアに行ったウェスレーのようになることは論を待
ちません。私たちは、彼らに私たち自身が神から与えられたメッセージを携えていってもらわな
ければなりませんから、自らの手で彼らを育成し、働き場に送りださなければなりません。それ
故「教育部会」に期待します。教会に所属する会員の一人一人は成長して行かなければなりま
せん。ウェスレーは信徒の"組会"を組織し、信徒の育成に力を入れました。それ故「信徒部
会」に期待します。教会の過去に学ぶならば、多くの献身者は聖会で生まれてきたことが取り
上げられるでしょう。また多くの信徒が聖会において神経験、殊に潔めの経験に与ってきまし
た。これは捨ててはならない私たちの特権です。それ故「集会部会」に期待します。私たちが"
増えます"働きは、伝道の如何にかかっています。"我に来たれ。我汝を休ません。"とイエス・
キリストは言われましたが、救いの経験を通して休ませて下さるのです。それ故「伝道部会」に
期待します。私たちの思想、信条、生活のあり方などに与える読み物の影響は大きいもので
す。世は出版物の洪水であり、世の読み物に圧倒されてしまいます。それ故「出版部会」に期
待します。働き人が安心して働ける組織運営が求められています。初代の教師達の年齢は上
がり、世情は悪くなっています。それ故「厚生部会」に期待します。これらの働きに欠くことので
きない「要」となる一点は、連合に所属する全教会が「御霊による一致」を持つことです。
 



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