「同労者」第22号(2001年7月)                         目次に戻る 

聖書研究

仙台聖泉キリスト教会 聖書研究会 1992.7.14および1992.8.25 から
聖霊について(第4回)

仙台聖泉キリスト教会   野澤 睦雄

「その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。」
(ヨハネ16:13)

 1.3 聖霊は、父なる神、子なる神と区別されるお方であること。

(1)聖霊を送られた父と、聖霊を受けられた子と、聖霊がおられる。
「さて、民衆がみなバプテスマを受けていたころ、イエスもバプテスマをお受けになり、そして祈
っておられると、天が開け、聖霊が、鳩のような形をして、自分の上に下られるのをご覧になっ
た。また、天から声がした。『あなたは、わたしの愛する子、わたしはこれを喜ぶ。』」(ルカ3:21〜
22)

(2)父の名、子の名、聖霊の名が区分されて同等に扱われている。
「父、子、聖霊の名によってバプテスマを授け、…」(マタイ28:19)

(3)祈る(願う)子と、祈り(願)を聞かれる父と父の送られる助け主がおられる。
「わたし(イエス)は父お願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与
えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。その方は真
理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもし
ないからです。しかしあなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、
あなたがたのうちにおられるからです。」(ヨハネ14:16〜17)

(4)御子の他に(御子が去られて)助け主が来られる。その助け主を御子が派遣される。
「わたしが去って行くことは、あなたがたにとって益なのです。それは、もしわたしが去って行か
なければ、助け主があなたがたのところに来ないからです。しかし、もし行けば、わたしは助け
主をあなたがたのところに遣わします。」(ヨハエ16:7)

(5)父のもとに挙げられたイエスと、注がれた聖霊とが区別されている。
「ですから、神の右に上げられたイエスが、御父から約束された聖霊を受けて、今あなたがた
が見聞きしているこの聖霊をお注ぎになったのです。」(使徒2:33)
・三位一体ということばは聖書にはありませんが、その内容は確実に記されています。

 1.4 聖霊がなされること(聖業)
(1)宇宙における働き
・物質と人間の創造
「初めに神が天と地を創造した。…神の霊が水の上を動いていた。」(創世記1:2〜3)
「その後、神である主は、土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息(霊)を吹き込まれ
た。そこで人は生きものとなった。」(創世記2:7)
「主のことばによって、天は造られた。天の万象もすべて御口のいぶき(霊)によって。」(詩篇
33:6)
「神の霊が私を造り、全能者の息(霊)が私にいのちを与える。」(ヨブ33:4)
・生物の維持
「彼らの息を取り去られると、彼らは死に、おのれのちりに帰ります。あなたが御霊を送られる
と、彼らは造られます。」(詩篇104:29〜30)

(2)人間に対する働き
・キリストについてあかしする「真理の御霊」
「…助け主…真理の御霊が来るとき、その御霊がわたし(キリスト)についてあかしします。」(ヨハ
ネ15:26〜27)
「神がご自分に従う者たちにお与えになった聖霊もそのことの証人です。」(使徒5:30〜32)
・罪と義とさばきについてこの世の人々に認めさせる
「その方(助け主)が来ると、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさ
せます。」(ヨハネ16:8〜11)

(3)信者に対する働き
・更生の洗い=新生
「人は新しく生まれなければ神の国を見ることができません。」(ヨハネ3:3〜5、テトス3:5)
・信者の内に住む
「あなたがたは神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのです
か。」(コリントT3:16、6:9、ローマ8:9)
・この聖霊の内住はいのちの源泉であること
「わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」(ヨハネ4:
14)
「これはイエスを信じる者が後になって受ける御霊のことを言われたのである。」(ヨハネ7:37〜39)
・罪と死の原理からの解放
「キリスト・イエスにある、いのちの御霊の原理が、罪と死の原理から、あなたを解放したからで
す。」(ローマ8:2)
・罪と死の原理からの解放=自由
「真理はあなたがたを自由にします。」(ヨハネ8:32)
「キリストは自由を得させるために、私たちを解放して下さいました。」(ガラテヤ5:1)
「主は御霊です。主の御霊のあるところには自由があります。」(コリントU3:17)
・信者の内なる人を強くする
「どうか父が、その栄光の豊かさに従い、御霊により、力を持って、あなたがたの内なる人を強
くしてくださいますように。」(エペソ3:16)
・信者の生涯を導く
「神の御霊に導かれる人は、だれでも神の子ともです。」(ローマ8:14)
・信者が神の子であることをあかしする
「私たちが神の子どもであることは、御霊ご自身が、私たちの霊とともに、あかししてくださいま
す。」(ローマ8:16)
「あなたがたは子であるゆえに、神は『アバ、父。』と呼ぶ、御子の御霊を、私たちの心に遣わ
して下さいました。」(ガラテヤ4:6)
・御霊の実を結ばせる
「御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。」(ガラテヤ5:22〜23)
・信者に真理を悟らせる
「その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。」(ヨハネ
16:13)
・信者にキリストの聖業を思い起こさせる
「助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのこ
とを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。」(ヨハ
ネ14:26)
・神の奥義を啓示し信者に悟らせる
「神はこれ(奥義)を、御霊によって私たちに啓示されたのです。」(コリントT2:10)
・信者に他の人にキリストを伝えさせる
「私のことばと私の宣教とは、説得力のある知恵のことばによって行われたものではなく、御霊
と御力の現れでした。」(コリントT2:4)
「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。…地の果てにまで、わ
たしの証人になります。」(使徒1:8)
「私たちの福音があなたがたに伝えられたのは、ことばだけによったのではなく、力と聖霊と強
い確信によったからです。」(テサロニケT1:5)
・祈り、とりなす
「御霊ご自身が言いようのない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。…
御霊は、神のみこころに従って、聖徒のためにとりなしをしてくださるからです。」(ローマ8:26〜
27)
・信者に讃美をさせる
「御霊に満たされなさい。詩と賛美と霊の歌とをもって、互いに語り、主に向かって、心から歌
い、また賛美しなさい。」(エペソ5:18〜20)
・礼拝をさせる
「神の御霊によって礼拝し…」(ピリピ3:3)
「霊…によって父を礼拝し」(ヨハネ4:23)
・指示を与える
「御霊がピリポに『近寄って、あの馬車といっしょに行きなさい。』と言われた。」(使徒8:27〜28)
「(パウロたちは)ビテニヤの方に行こうとしたが、イエスの御霊がそれをお許しにならなかっ
た。」(使徒16:6〜7)
・死ぬべき体を生かす
「御霊によってあなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださるのです。」(ローマ8:11)



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