ると思います。教会の先生に伺うことは勿論一番ですが、それを独り占めしないで、すこし公開 してください。それを皆で考えると、きっと皆さんにとって益になると思います。 質問の送付先は巻末にあります。 先月の質問の回答例(作成者:野澤) 1.自然科学と信仰は両立するでしょうか。 でした。 "自然科学とは"などと「○○学」ということばが出てきただけで心がついていけず、「それは私 には結構です・・」となってしまう方もおられるかもしれませんが、信仰の基礎となるものですか らご一緒に考えてみてください。皆さんは「自然科学」などでははるかに及ばない素晴らしい「キ リスト教の信仰」を実際に持っておられるのですから。 聖書が伝える奇蹟について、科学的に言っておかしいなどという人がいるでしょう。特にこの 世の学校教育に影響された子供がそういうことを言ったりします。 親は学校の先生がどういう ことを教えるか予め知っていて対処しなければなりません。 一方、自然科学と信仰の問題を考えるときにクリスチャンであると自称しているある人々は、 イエス・キリストが処女降誕されたことを単性生殖(ある生物にある雌雄一方しかない状態で子 孫ができること)の例で納得したり、イエスが水の上を歩いたのは水が凍っていたのだとか、イ エスのヘルモン山での変貌はイエスが山の頂上にいたから朝日があたったのだ、などといって 納得します。それは全くの見当ちがいで、そういう人々は神をもキリストの救いをも信じていな いのです。 私たちがこの問題を考察するために重要な鍵となることがらは、私達をとりまく世界の構造と 自然科学が取り扱っている内容はどのようなものかを正しく知ることです。 私達の住んでいるこの世界は、霊界と自然界から成り立っています。霊界を丹波哲朗の大 霊界といったイメージでとらえてはなりません。霊界とは、「神は霊ですから、神を礼拝する者 は、霊とまことによって礼拝しなければなりません。」(ヨハネ4:24)と聖書がつたえる霊の世界のこ とです。自然界とは私たちの肉眼に見えるこの世界、つまり物質の世界のことであって、これ には人間の思考の世界を含んでいます。 イエス・キリストの救い即ち新しく生まれる(ヨハネ3:3)経験をしていない人は、霊界についての正 しい知識・光をもっていません。霊界は神の国の世界であって「人は、新しく生まれなければ、 神の国を見ることができない」からです。新生の経験を与えられている人は、「信仰によって、 私たちは、この世界が神のことばで造られたことを悟り、したがって、見えるものが目に見える ものからできたのではないことを悟る」(ヘブル 11:3)ことができます。「信仰は望んでいる事がら を保証し、目に見えないものを確信させるもの」(ヘブル11:1)と書かれている「目に見えないもの」 とは霊界、神の国のことを言っているのであって、人間の思考の産物のような種類の目に見え ないものをさしているのではありません。 自然科学は、その名の示すように「自然界の法則」を取り扱うのです。 自然科学の成り立ちを大まかに表現すると、 ・事象(取り上げる対象としていることがら)を測定すること ・測定したたくさんの事実を集めてその中にある共通の事象(法則)をみいだすこと (この手法を「帰納法」といいます。) これを自然界の法則とします。 天文学は星の運行を計測することを基礎としています。(今は観測技術が進んで、遠方の星 の様々な情報を得ることができるようになりました。)地球を調べて地学・気象学・地震学・火山 学・地理・などなど、動物を調べて動物学、植物を調べて植物学、人間を調べて医学・薬学・生 理学・人間工学・体育学・心理学・・といったように次々と学問となっています。 農業・工業など など産業に関する学問もいっぱいです。 トピックスですが、血液型と性格は関係があるかなどという事例もあります。ペテロはA型、ヨ ハネAB型、パウロはO型、主の兄弟ヤコブはB型などと言ったりしますが、統計が取られてい て血液型と性格は全く関係がないことが立証されています。 神は自然界を一定の法則のもとに動くようにされました。ですから、神が特別に関与されなけ れば、これらの学問の主張のように物事は動くのです。奇蹟とは神がそのときだけ特別に通常 の自然界の法則とは異なることをされたことをいいます。 「信仰」と表現しましたが、霊(神)の世界は自然界よりも大きいのです。私たちは信仰によっ て医学・薬学・工学などなどの自然科学を用います。また同時に神の特別な助けをも期待しま す。このように自然科学と信仰は両立するものです。 今月の質問 1.クリスチャンは「進化論」をどう考えたらいいでしょうか? 今回もまた、まずご自分で回答を考えてみて下さい。 |