「同労者」第29号(2002年2月)                          目次に戻る 

論  説
 ― 神を味方とするものの元気を ―

「神が私たちの味方であるなら、だれが私たちに敵対できるでしょう。私たちすべてのために、
ご自分の御子をさえ惜しまずに死に渡された方が、どうして、御子といっしょにすべてのもの
を、私たちに恵んでくださらないことがありましょう。」(ローマ8:31)


 今皆さんは元気ですか?皆さんの家庭は、教会は元気ですか?
 仙台教会の野球チームのことですが、最近は対外試合が増えて試合の最後まで緊張が保て
るようになってきたようです。以前、何イニングか続けると緊張を保って守備についていること
ができないことがありました。するとある兄弟が「元気をだして!元気をだして!」と檄を飛ばす
のでした。
 つい最近、政府の経済担当者、地方行政の関係者、財界の代表等々の人々が、日本経済
をどのように舵取りしていったらよいのか、というテーマで討論している状況をテレビで放映して
いました。その中である財界の代表者がこのように力説していました。「明治維新の時欧米の
文明に追いつけ追い越せと元気をだした。戦後の復興の時もまたそうであった。同様に今、中
国はじめ東南アジアの諸国が、欧米や日本に対して追いつけ追い越せと意欲を燃やしてい
る。ところが日本の企業、また個人が気力がなくなっている。日本経済にとって何より大切なこ
とは、元気をだすことだ。」
 聖書の記事を読むとき、神の民も元気をだす必要があることに気づきます。「ときに、ペリシ
テ人の陣営から、ひとりの代表戦士が出て来た。その名はゴリヤテ、ガテの生まれで、その背
の高さは六キュビト半。・・ゴリヤテは立って、イスラエル人の陣に向かって叫んで言った。『・・
ひとりをよこせ。ひとつ勝負をしよう。』サウルとイスラエルのすべては、このペリシテ人のこと
ばを聞いたとき、意気消沈し、非常に恐れた。」(サムエル記T17:4〜11)
 私たちの取り組んでいる課題は、まるでゴリヤテのようです。ゴリヤテに向かっていかなけれ
ばならないと思ったとき、「イスラエルのすべては・・意気消沈し・・」つまり元気がなくなったので
した。
 しかしダビデは元気でした。
「ダビデはサウルに言った。『あの男のために、だれも気を落としてはなりません。このしもべ
が行って、あのペリシテ人と戦いましょう。』」(サムエル記T 17:32)
 彼は神が自分に味方して下さると確信していました。そこにダビデの元気の秘密がありま
す。
 確かに信仰者には悩みがたくさんあります。しかし、「いつでも祈るべきであり、失望してはな
らないことを教えるために、イエスは彼らにたとえを話された。…」(ルカ18:1)のです。
 失望するつまり元気がなくなることを主は望まれません。主は私たちが元気であることを望ん
でおられるのです。私たちも元気をだそうではありませんか。



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