「同労者」第33号(2002年6月)                          目次に戻る 

論  説
 ― 聖泉連合の保有する資料の利用を考えよ ―

「この福音は、あなたがたが神の恵みを聞き、それをほんとうに理解したとき以来、あなたがた
の間でも見られるとおりの勢いをもって、世界中で、実を結び広がり続けています。福音はそ
のようにしてあなたがたに届いたのです。」(コロサイ 1:6)


 聖泉連合創立三十周年を祝ったのもついこの間のできごとのような感じがしますが、はや三
年が過ぎています。その間にも世代交代が着々と進んでいることは誰しもが認めるところで
す。
 世代の交代とともに起きてきている問題のひとつに、新しい世代の人々の間から「聖泉連合
の目指したものは何であるか」との問いがあることがあげられます。連合創立に神の摂理のあ
ったことを信じるならば、聖泉連合に育った次の世代が、先を歩んだ人々と全く違ったものを
建ててもよいとは考えられません。ですから今後聖泉連合を担う人々が、聖泉連合の目指した
ものを知らないということは、由々しき問題であると言わざるをえません。
 聖泉連合の目指したものを知り得ないのかというと決してそうではありません。まず連合創立
から次の世代にその働きを引き渡すまで労された方々がまだまだおられますから、それらの
方々に聞くことができます。また必要とする知識を提供する客観的資料が存在します。その第
一のものは機関誌「聖泉」であることは言うまでもありません。さらに創立から10年間の聖会
毎になされた説教の抄録である説教集があります。また川口教会に置いて山本岩次郎牧師が
した説教「教会の建設」も発行されています。
 人が時の経過と共に変化していくことは避けられませんが、これらの資料は客観的な事実を
提供してくれます。参加した人々もはじめは無我夢中のところもあって、ことの内容を十分に把
握していなかったかも知れません。けれどもどのようなところを目指したのかは明らかです。私
たちはそれをもう一度よく学ばせていただき、神が何処へ進めと指し示しておられるのか把握
させて頂かなければなりません。
 聖書の歴史を省みるなら、神は多数の人々に御心を示し、多数決をもってことを決めさせる
ことはなさいませんでした。一人の人物に御心を示しその人のことばを多くの人々が聞くように
されました。私たちは人間の業でなく神の業を行いたいのです。お互いに神の教会を建設し、
教会に集った人々が建て上げられて御心を行い、やがて御国において「善かつ忠なる僕よ」と
神に栄冠を与えて頂けるものとなりましょう。天国にいった時、一緒に教会にいた人々がいな
かったら悲しむべきことです。
 聖泉連合の進路のために、与えられている資料を探求し、神の聖旨を示して頂こうではあり
ませんか。
 
 

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