「同労者」第33号(2002年6月)
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信仰良書
(前号より)キリストはニコデモに「人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできませ
ん」と言われました。この地上の国ならば私たちはたくさん見ることが出来るでしょう。しかしあ る一つの国、すなわちジョン・バンヤンが幻で見たビュウラの地は新しく生まれなければ――キ リストによって新生しなければ――決して見ることが出来ません。外を見渡せばたくさんの美し い木々を見ることが出来ます。しかし「いのちの木」は救い主を信じる信仰によって目が開かれ ない限り決して見ることは出来ません。地上の様々な美しい川は見ることが出来ます。しかし 新しく生まれなければ、神の御座から湧き出し天の御国を行き巡るあの川を見て心安らぐこと など決して出来ないことを心に留めておきなさい。人ではなく神がそう言われたのです。新しく 生まれなければ決して神の御国を見ることは出来ません。
あなたはまたこの世の王や支配者たちを見はするでしょう。しかし新しく生まれなければ、王
の王、主の主であられるお方を見ることは決して出来ません。ロンドンへ行ったならロンドン塔 で、非常に高価で護衛兵に守られているイギリス国王の冠を見ることが出来ます。しかし新しく 生まれなければいのちの冠を見ることは決して出来ないことを心に留めなさい。
新生しない人が得られないもの
あなたはこの世で歌われる讃美歌を聞くことは出来るでしょう。しかし一つの歌――モーセと
小羊の歌――は霊の耳でしか決して聞くことの出来ないものです。そのメロディは新生した人 の耳にだけ喜ばしいものだからです。あなたは地上の立派な豪邸の数々を見ることは出来る でしょう。しかし新しく生まれなければキリストが天に備えてくださる住まいを見ることは決して出 来ないことを心に留めなければなりません。神がそう言われたのです。あなたはこの地上で幾 万もの美しいものを見るでしょう。しかしアブラハムが垣間見たあの都は新しく生まれない限り 決して見ることは出来ません(ヘブル11:8、10−16参照)。あなたはしばしば婚礼の祝宴に招 かれるでしょう。しかし新しく生まれなければ小羊の結婚披露宴には決して出席することは出 来ません。愛する皆さん、神がそう言われたのです。あなたは今晩夢で天国のお母さんの顔を 見、あなたのために祈ってくれていることを感じるかも知れません。しかし新しく生まれない限り お母さんを二度と見ることの出来ない日がやって来るのです。 |