写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可によ り掲載。詳細はホームページ、 http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/biblicalplants.html または、「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。 「また、(神は)アダムに仰せられた。『あなたが、妻の声に聞き従い、食べてはならないとわた しが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえにのろわれてしまった。あなたは、 一生、苦しんで食を得なければならない。土地は、あなたのために、いばらとあざみを生えさ せ、あなたは、野の草を食べなければならない。あなたは、顔に汗を流して糧を得、ついに、あ なたは土に帰る。あなたはそこから取られたのだから。あなたはちりだから、ちりに帰らなけれ ばならない。」(創世記3:17〜19) 陵地帯では小さく育っている。雨季の後半に緑になるが、他の時は非常に刺が鋭く、植物全体 は灰色がかっている。しかし海岸沿いや湿地では一年中緑で、とげもかたくない。葉は小さな 小葉からなる複葉で、とげは1対が枝の先端から出る。枝は2分して枝分かれするのでシラー 全体はまくらのようになる。花は雨季の終わりや初夏に現れ、黄色の葯をもつ雄花と赤い雌ず いの雌花がある。2〜3ヶの子房は4〜5のがく片で囲まれている。実は若い時には緑で、熟す と赤からさらに錆びた茶のような色になる。この色が火にかけた粘土のポットに似ている。ヘブ ライ語でポットや鍋のことをシールという。 |