「同労者」第33号(2002年6月)                          目次に戻る

わかふうふわかもん

 − 自分の城づくり  −
仙台聖泉キリスト教会  山田 行

 数年前に私は自分だけの机がほしいと夫に願い小さな机を買いました。部屋の片すみにお
いてあります。ここは私だけの大切な場所。城を持つことができたのです。いくら家族とはい
え、この机の上の物は勝手にさわらないと暗黙の約束ができました。
 家庭を持つと自分のプライベートの時間、場所がなくいつも家族のものがごちゃごちゃとまざ
ったり、家事もいつ終わりで始まりなのか生活のリズムに息づまりを感じたからでした。
 まず祈ること聖書を読む場所がほしいと願ったのでした。そして自分自身にもどれる場所の
必要性をとても感じたのです。キッチンは女の城では?と言われたこともありますが、私はキッ
チンよりもこちらの方が良いようです。
 忙しく走り回っている時こそ、疲れている時こそ、悲しくて涙が出そうな時こそ、この場所の価
値は高くなります。
「やめよ。わたしこそ神であることを知れ。」(詩篇46:10)
10分でも15分でもすわり、この御言葉のとおりすべてを止めて祈ります。聖書を読みます。そ
して神様が生きて私と共にいて下さることを確認するのです。最近は時間があるとここで好き
な讃美歌のCDを聞いたり、日記、手紙を書いたりカード作りをします。写真もよく見ます。
 自然に自分のせかいに入り込める城なのです。小さな机ですが私にとっては神と対話すると
ころ、そして自分の状態を正しく発見する居場所なのです。 







目次に戻る   表紙に戻る