「同労者」第34号(2002年7月)                          目次に戻る

ショートコラムねだ

 − あなたな〜らどうする  −


 昔々、四昔くらいまえに
 ・・♪あなたな〜ら、どうする??・・という歌が流行った。
 ではこの度、その"あなたな〜ら、どうする??"かを問うシチュエイション――カタカナ語は
使うな!と叱られますな。漢字語では、状況・場面・立場・境遇・・といったところかも――を提
供しよう。
「2002年6月4日、セルフサービスの食堂でラーメンを注文した。出されたラーメンをトレーに
載せ、空いている席に・・カウンターからちょっと距離あり・・座った。その途端にでっかい銀ば
え(蝿)がまだ手をつけていない我がラーメンに飛び込んでくれた。」
某坊さんは「やれ打つな、蝿が手をすり、足を摺る」てな句を詠んだそうであるが、打たなくとも
即刻死んじゃいましたね。その死刑に値するにっくき蝿めは。
 そこで"あなたな〜らどうする??"というわけ。
だいたい、できた時にすでに蝿が入っていたら、議論の余地なし。新しいものに取り替えてもら
うか、お金を返して貰ってその店にはおさらばする・・てなところか。だがしかし、誰がその銀ば
えめを飛ばせたのか?責任者は誰だ。「電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも、みーんな
政治?が悪いのよ。」と言ってもはじまらない。
おまけにその店は、暑けりゃ客が勝手に窓を開ける。店に銀ばえが入ったのは、ご親切に窓
を開けて店を涼しくしてくれた先の客のせいかも。
 実話のつづきは以下のように相成った。
「蝿が即刻自殺できるくらいの高温ゆえ、連れのバイキン共も即刻死に絶えたに違いない。と
いうわけで蝿とその周辺をレンゲでしゃくってトレーに開け、残りはおいしく頂いてしまった。何
事もなく時は過ぎ、めでたしめでたし。」
こんな事でも何をどうするか決めなければならない。人生ことごとに決めなければならないこと
の連続である。
 昔の人の人生は舟で進むようにゆったりしていたのか、人生に棹(さお)さす・・と申した。現
代人の人生は自動車で突っ走るが如きゆえ、ステアリング・・ハンドル操作する・・と称す。これ
まことにぴったりである。
 即座にどうするか決めないと運転はできない。その決めるのがのろいと、姫運転、おばちゃ
ん運転、じいちゃんばあちゃん運転となる。即座にことを決めると地が出やすい。それで「運転
が示すあなたのお人柄」なのである。

 今日も出会うあなたの人生、「あなたな〜らどうする」かによって悪臭を放つか、キリストの香
りを放つか決まるのである。




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