「同労者」第34号(2002年7月)
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11月21日(金)
(前号のつづき)ナザレを出たバスはメギドを目指して走る。途中「イエス追い落としの崖」な
るもをを車窓から眺めてフィルムに収めた。(ルカ4:29)
坂を下ると広い平坦地に出る。エスドラエロン平原(エズレルの野)と呼ばれる素晴らしい農耕
田園地帯だ。今回のコースに入っていないタボル山が美しいお椀を伏せた形で左方に眺めら れた。イスラエル三大祭は、過越祭が小麦、五旬節が大麦、仮庵祭が秋の収穫期とされてい る。やがて私たちはメギドに到着。メギドは小高い丘の上にある。(丘のことをテルといったらし い)。
旧約の戦場の跡で祭壇や馬小屋の跡が発掘され陽の光を浴びていた。丘の上の風はもの
すごく帽子を抑えての見学だ。その時頭上を何かの鳥が群をなして旋回していた。すると河谷 氏は例のユーモアで「ごらん下さい。予約しておいたあの鳥たちが歓迎に来てくれました。全部 で35羽いる筈です。」と皆を笑わせていた。丘からの展望も素晴らしくエスドラエロン平原(エ ズレルの野)ほか色々な地名の紹介があった。
メギドで一番の驚きは地下深く作られた水道トンネルであった。あの昔、城の中の水源確保の
ため掘られたという地下水道は正に驚異であった。メギドはまたハルマゲドンと呼ばれ黙示録 によると地球最後の世界戦争が行われ、善と悪の大決戦場となると言われている所である。 此処のなつめやしは高く美しく青空をバックにきれいな実をつけていた。なつめやしは初め赤、 次に緑、最後は黒色になって収穫になるそうだ。この時は赤い色だった。
メギドの丘を降りて昼食のためキブツのレストランに向かう。此処は特別食でなくセルフサービ
スの普通食。お盆を持って差し出すとスープの入った皿が渡され、後は各自好みのものを皿に 入れてテーブルに持参して食べる仕組みである。此処で北海道の三橋先生率いる日本人ツア ーに会った。我々の仲間にも知り合いの友もいたようで涙を流し何十年振りの再会を喜んでい る姿もあった。主にある者が信仰を失わず、聖地で旧交を温める光景は素晴らしい。昔の教 会学校の子供が今は立派に成人しクリスチャン同士として再会できた私の喜びの経験が思い 出された。世的には互いが信仰をもっている事に何の損得もないのに感動して喜べるのも神 の国の民の証しであろうか。(この日の記つづく) |