巻頭言 あ、天の神、主。・・どうぞ、あなたの耳を傾け、あなたの目を開いて、このしもべの祈りを聞い てください。』・・」(ネヘミヤ記1:4〜5) 2002年11月26日(火)仙台教会で持たれた森田心兄担当の聖書研究会で、ネヘミヤ記 の学びがなされました。参加者の多くが豊かな感動を与えられた聖書研究会でした。聖泉連合 創立当初にされた「築き建てる者は」という山本岩次郎先生の説教があります。ネヘミヤが指 揮して行ったエルサレムの城壁再建を取り上げたものでしたが、当時その説教を直にお聞き した者として、その感動がよみがえる感がしました。参加させて頂き学びが進む中で、2003 年に私たちは何をしなければいけないか、その展望が拓ける思いがしました。 ネヘミヤは愛の人でありました。彼は当時の世界の覇者であるペルシャ帝国の王の献酌官 でした。彼の身分、立場では王に上手に仕えてさえいれば、何の不自由もありませんでした。し かし彼は、エルサレムの城と同胞の状況を聞いたとき、心に深い重荷を持ちました。彼の愛は 同胞のために働く志を彼に与えました。彼はこう述べています。「神が私の心を動かしてエル サレムのためにさせようとされる・・」と。彼は神に祈りました。自らと民族の罪を悔い改め、ソ ロモンの祈りに答えて神がなされた約束のことばを盾にひたすら祈りました。彼の祈りは王を 動かしました。また彼は知恵の人でした。王に依頼した内容にも、イスラエルの人々を動かす ために彼の取った行動にも、敵対するものに対してとった彼の行動にも、その知恵が表されて います。 2003年、私たちは自らの霊的内容、自らの家庭の内容、自らの教会の内容、自らの所属し ている聖泉連合の内容を考えるとき、「城壁はくずされ、その門は火で焼き払われたまま」にな っている部分がないのでしょうか。仇する者らがそこを横行していないでしょうか。そうなってい る部分、事柄があることを自覚するお互いは、ネヘミヤに倣い神の前に出て涙を流そうではあ りませんか。私たちの神に祈り求めることは、一晩祈ったら、城壁ができあがっていたというよ うなものであることがしばしばです。そうではなく、まず当面している事実を把握させていただ き、どのように取り組んだらよいか、その知恵を与えて頂き、またそのことに関わる人々を動か し、共に築き建てる者たちとならせて頂こうではありませんか。 ネヘミヤを感動させなさった神は、私たちの心をも感動させ、志を立てさせて事を行わせてく ださるのです。「誰々は何処の部分を修理した。」(ネヘミヤ3:1〜32)と記されているように、「あな たは聖泉連合のこのところを建てた。」といって頂けたらどんなに嬉しいことでしょうか。
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