「同労者」第41号(2003年2月)              目次に戻る      表紙に戻る

ショートコラム ねだ

 − 10秒でできることをなぜやらぬ!  −

「10秒でできることをなぜやらぬ!」
これは、私が会社勤めをした最初のころの上司課長の部下を叱ることばであった。10秒でで
きることというのは、製品を製造している部屋の温度、湿度などを記録することであった。どう
いう条件で製品がつくられているかを示すデータの一つなのである。
 だが、担当者がそれを書き漏らすことが起きるのであった。後になって客観的にそのデータ
をつけるということひとつだけを取り上げれば確かに10秒で済む作業なのであるが、他の多く
の作業をしながらそのデータをつけるのであるため、漏らすのである。
 製品品質が結果として合格であれば、データが欠けているという問題は取りざたされないで
終わってしまうが、いざ不良が発生したとなると、原因追及に欠かせない重要な存在になって
きてしまうのである。それで、
「10秒でできることをなぜやらぬ!!」
ということになる。

 教会学校の出席者の出欠表を記入しながら、このことばを思い出す。そして心がけて出欠を
つけている。出欠表を欠かさずつけてデータがそこにあると、ひとりひとりに思いが行く。

 結果がでてから考えるとは知恵が足りないといえばそうであるが、物事何かにつけて結果が
でてから考えることが多い。
 不具合のデータを眺めて悩むことも大切なのではあるまいか?祈り心はそこから生まれる
し、工夫もそこから生まれる。




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