「同労者」第43号(2003年5月)             目次に戻る     表紙に戻る

聖書の植物

− 樹 木 (4) −

 写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可によ
り掲載。詳細はホームページ、 http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2002tree4.htm  
または、「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。 



オリーブOlea europaea  モクセイ科オリーブ属


ゲッセマネの園のオリーブ

 木々が、だれかに油を注いで 自分たちの王にしようとして まずオリーブの木に頼んだ。『王
になってください。』オリーブの木は言った。『神と人に誉れを与えるわたしの油を捨てて 木々
に向かって手を振りに 行ったりするものですか。』(士師記9:8〜9)
 もしあなたが、もともと野生であるオリーブの木から切り取られ、元の性質に反して、栽培さ
れているオリーブの木に接ぎ木されたとすれば、まして、元からこのオリーブの木に付いていた
枝は、どれほどたやすく元の木に接ぎ木されることでしょう。(ローマ11:24)
 イスラエルを祝福する七つの産物の一つで、聖書時代には数多くの木があった。ややグレー
がかった樹木で高さが5〜6m、幹の直径が1mに及ぶような木がある。小さな木でも枝分かれ
し、沢山の長円形の葉をつける。葉の表は緑、裏はグレーがかっていて、風に吹かれるとそれ
が銀色に見える。春に小さな白い花を房状につけ、受粉後直ぐに散り、果実をつける。果実は
緑から黒か青っぽくなる。オリーブ漬けで緑のものは若い時に採ったもので、黒っぽいものは
完熟後採ったものである。オリーブを採るのには今でも昔のように棒でたたいて実を落として
集めたり、傷がつかないように手で摘み取るなどの手作業による。。詩編128篇に「食卓を囲
む子らは、オリーブの若木」とあるように、親木のまわりに子株、孫株が出てくる。
 創世記8:11に「鳩は夕方になってノアのもとに帰って来た。見よ、鳩はくちばしにオリーブの
葉をくわえていた。ノアは水が地上からひいたことを知った。」とあり、これからオリーブをくわえ
た鳩は平和のシンボルとして使われてきた。





トップへ
トップへ
戻る
戻る