「同労者」第49号(2003年11月)                 目次に戻る  表紙に戻る 

Q&Aルーム

 信仰生活のこと、教理上の疑問など様々なことについて、誰かに聞いてみたいことがおきてく
ると思います。教会の先生に伺うことは勿論一番ですが、それを独り占めしないで、すこし公開
してください。それを皆で考えると、きっと皆さんにとって益になると思います。
質問の送付先は巻末にあります。

 先月の質問の回答例(作成者:野澤)
 R.A.トーレイの「聖書の教え」に整理されている項目を引用して、イエス・キリストの品性につ
いての説明を続けます。
 前回、イエス・キリストは誰を愛されたのか、という問いに対して「教会を愛された」、また「個
人個人の信者を愛された」ということを取り上げました。今回はその続きです。
 イエス・キリストに愛して頂けるとはなんと素晴らしいことでしょう。私たちはみなそれを獲得し
たいものです。

<イエス・キリストの品性> ・・・つづき
 3.人に対するイエス・キリストの愛
3.1 人々の中の誰をイエスは愛されたか?(つづき)
(3)イエス・キリストは、世にいる「自分のもの」を愛された。
「さて、過越の祭りの前に、この世を去って父のみもとに行くべき自分の時が来たことを知られ
たので、世にいる自分のものを愛されたイエスは、その愛を残るところなく示された。」(ヨハネ13:
1)
 イエス・キリストが「自分のもの」とされるのは誰か?
 それは、「父がわたしにお与えになる者はみな、わたしのところに来ます。そしてわたしのとこ
ろに来る者を、わたしは決して捨てません。」(ヨハネ6:37)とあるように、イエス・キリストのもとにや
ってくる者たちのことです。
(「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがた
を休ませてあげます。」(マタイ11:26) イエス・キリストはすべてのひとびとに呼びかけておられま
すから、すべての人がキリストが「自分のもの」と呼んでくださるものになるチャンスを与えられ
ています。)

(4)イエス・キリストは、彼の戒めを受けて、それを守る者を愛される。
「わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人はわたしの
父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現わします。」(ヨハネ14:21)
 キリストは自分に従う従順な弟子たちに対して、特別な愛をもっておられます。それらの人々
に、他の人々には顕わすことをされないご自身のことを顕わして下さるのです。
 「もし、あなたがたがわたしの戒めを守るなら、あなたがたはわたしの愛にとどまるのです。
それは、わたしがわたしの父の戒めを守って、わたしの父の愛の中にとどまっているのと同じ
です。」(ヨハネ15:10) キリストの戒めを守る人がキリストの愛の中に住む人です。
 「神のみこころを行なう人はだれでも、わたしの兄弟、姉妹、また母なのです。」(マルコ3:35) 
神のみこころを行う人はキリストの最も近い親戚の地位を与えられています。
 「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛しました。わたしの愛の中にとどまり
なさい。」(ヨハネ15:9) イエス・キリストは父の戒めを守られて父に愛されました。同じように、イエ
スの戒めを守っているものは、イエスに愛されイエスの愛の中に住む野です。

(5)イエス・キリストは(霊的に、神の国において)失われている不敬虔な罪人をも愛された。
「『わたしはあわれみは好むが、いけにえは好まない。』とはどういう意味か、行って学んで来な
さい。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」(マタイ9:13)
「人の子は、失われた人を捜して救うために来たのです。」(ルカ19:10)
「私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでください
ました。・・しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったこ
とにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。」(ローマ5:6、8)
 イエス・キリストは最悪の罪人さえも、最も潔い聖徒と同様の真実さをもって愛して下さるので
す。ただし、潔い聖徒、イエスの戒めを愛と従順をもって守る人々と同じ愛をもって愛するとい
うのではありません。罪人に対しては、憐れみを感じ、その失われている状態からの回復を願
われ、後者に対してはこれを称賛し喜ばれ、これを麗しく飾ること、聖く疵(きず、瑕疵)のない
ものとされる愛を示されるのです。(以下次号)


今月の質問
来月もイエス・キリストの品性について説明を継続します。
説明について、疑問点がありましたらお知らせ下さい。また、これらを離れた質問も歓迎致しま
す。



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