「同労者」第69号(2005年7月)                            目次に戻る

信仰良書
− 神 へ の 道  (57) −
D.L.ムーディー 著   仙台聖泉キリスト教会 山田 大 訳


悔い改めとは何か

 さて、そこであなたは問うでしょう。それでは悔い改めとは何なのか、と。良い定義をして差し
上げましょう。悔い改めとは「回れ右!」です。アイルランドの言葉では「悔い改め
(repentance)」という語は「回れ右!」以上のことを意味します。それは一つの方向に向って歩
いていた人が単に回れ右をしたというだけでなく、正確に正反対の方向に向って実際に歩いて
いるという意味を含んでいます。「悔い改めよ。悪の道から立ち返れ。...なぜ、あなたがたは
死のうとするのか」(エゼキエル33:11)。人間はその時によって同情したりしなかったりするでしょ
う。しかし罪から立ち返らない人に対して神は決してあわれみの心を持たれません。
 悔い改めはまた「思い直すこと」とも言い表されて来ました。例えばキリストがお語りになった
たとえ話を思い出してください。「ある人にふたりの息子がいた。その人は兄のところに来て、
『きょう、ぶどう園に行って働いてくれ。』と言った。... それから、弟のところに来て、同じよう
に言った。ところが、弟は答えて『行きたくありません。』と言った」(マタイ21:28,30)。彼は「行き
たくありません」と答えた後、よく考えて思い直しました。もしかすると彼はこう独り言を言ったか
も知れません「僕はお父さんを敬わなかった。お父さんは僕に働きに行ってくれと頼んだのに
僕は行きたくないと答えた。僕は間違っていた」。しかしもし彼がこう言って、それでも行かなか
ったとしたら、彼は悔い改めたのではなかったのです。実際の彼は自分が正しくないことを悟っ
ただけでなく、すぐに畑に行き、鍬仕事や刈り込みをしたのです。それがキリストによる「悔い
改めの定義」です。もし人が「神の恵みによって私は罪を捨て去り、神の御旨を行います」と言
うなら、それが悔い改め――「回れ右」です。
 ある人が言いました「人は神に背を向けて生まれて来る。しかしその人が真に悔い改める
時、回れ右をして神に向かい、古いいのちを捨て去るのである」と。

 


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