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          「同労者」第69号(2005年7月)
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          2.千年王国
           
          
          <千年王国の実現する時期>
           
          
           千年王国ということばは、聖書の中に数多くはでてきません。しかしそれが、実際にこの地上
           
          に実現することは以下のみことばによって明白です。 
          「主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来ら
           
          れます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たち が、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このよう にして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。」(テサロニケT4:16〜17) 
          「また私は、御使いが底知れぬ所のかぎと大きな鎖とを手に持って、天から下って来るのを見
           
          た。彼は、悪魔でありサタンである竜、あの古い蛇を捕え、これを千年の間縛って、底知れぬ 所に投げ込んで、そこを閉じ、その上に封印して、千年の終わるまでは、それが諸国の民を惑 わすことのないようにした。サタンは、そのあとでしばらくの間、解き放されなければならない。 彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。そのほかの死者は、千年の終わる までは、生き返らなかった。これが第一の復活である。この第一の復活にあずかる者は幸いな 者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。彼らは神と キリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。」(黙示20:1〜6) 
           このみこばは、千年王国について以下のことを示しています。
           
          
          ・この千年はキリストの再臨から数える千年であること。
           
          
          ・第一の復活に直ちにつづく千年であること
           
          
          <千年王国の意味>
           
          
          ・「キリストがダビデの王座に着く」という約束の実現
           
          
          「その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さば
           
          きと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。今より、とこしえまで。万軍の主の熱心がこ れを成し遂げる。」(イザヤ9:7) 
           このみことばは、ユダヤ人がひたすら待ち望んでいるダビデの王国の再現に関する神の約
           
          束であって、それがキリストの再臨につづく千年王国において実現するわけです。 
          ・旧約のメシヤ予言の実現と離散した民の復帰
           
          
          「それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしはあなたがたを、国々の民のうちから
           
          集め、あなたがたが散らされていた国々からあなたがたを連れ戻し、イスラエルの地をあなた がたに与える。』」(エゼキエル11:17) 
           イスラエル人たちは祖国を再建し、世界中からかなり戻ってはいますが、いまだ完全にそれ
           
          が実現したといえるほどではありません。しかし、千年王国においては、完全にこのみことばが 実現するものと考えられます。 
          ・イエスの弟子たちに対する約束の実現
           
          
          「そこで、イエスは彼らに言われた。『まことに、あなたがたに告げます。世が改まって人の子が
           
          その栄光の座に着く時、わたしに従って来たあなたがたも十二の座に着いて、イスラエルの十 二の部族をさばくのです。』」(マタイ19:28) 
           このみことばが示している通り、イエスは弟子達に王としての地位を約束しておられますが、
           
          それが千年王国のとき実現するものと考えられます。聖書が示している終末の歴史上、他に 実現が考えられる適切な期間はないと思います。 
          ・パウロのイスラエルに関する記述の実現・・異邦人の時期の完成とイスラエルの回復
           
          
          「兄弟たち。私はあなたがたに、ぜひこの奥義を知っていていただきたい。それは、あなたがた
           
          が自分で自分を賢いと思うことがないようにするためです。その奥義とは、イスラエル人の一部 がかたくなになったのは異邦人の完成のなる時までであり、こうして、イスラエルはみな救われ る、ということです。こう書かれているとおりです。『救う者がシオンから出て、ヤコブから不敬虔 を取り払う。これこそ、彼らに与えたわたしの契約である。それは、わたしが彼らの罪を取り除 く時である。』」(ローマ11:25〜27) 
          「しかし、イスラエルの人々の思いは鈍くなったのです。というのは、今日に至るまで、古い契約
           
          が朗読されるときに、同じおおいが掛けられたままで、取りのけられてはいません。なぜなら、 それはキリストによって取り除かれるものだからです。かえって、今日まで、モーセの書が朗読 されるときはいつでも、彼らの心にはおおいが掛かっているのです。しかし、人が主に向くな ら、そのおおいは取り除かれるのです。」(コリントU3:14〜16) 
           異邦人の時が完成し、イスラエルはキリストに向き合うことの故に、その目からおおいが取り
           
          除かれて、キリストの栄光を悟ることができるようになります。 
          ・イエスは最善の統治者である王としての世界の支配者であることを立証される
           
          
          「ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主
           
          権はその肩にあり、その名は『不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君』と呼ばれ る。その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さ ばきと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。今より、とこしえまで。万軍の主の熱心が これを成し遂げる。」(イザヤ9:6〜7) 
          (以下次号)
           
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