「同労者」第70号(2005年8月)
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写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可に
より掲載。詳細は同氏のホームページ
「忌わしいものだ。偽善の律法学者、パリサイ人たち。あなたがたは、はっか、いのんど、クミ ンなどの十分の一を納めているが、律法の中ではるかに重要なもの、すなわち正義もあわれ みも誠実もおろそかにしているのです。」(マタイ23:23)(ルカ11:42参照) 聖書の薄荷にはホースミントMentha longifoliaとする意見が多い。現在イスラエルの溝、沼地、 水路にそって自生している植物である。多年生草で高さは40cm〜1mになり、小さな毛で覆 われている。花は小さな紫がかったピンク色である。古代ローマ人、ヘブライ人、ギリシャ人な どは、ハッカを匂いつけや駆風に、また調味料として使用していた。中東ではハッカは紅茶に いれたり、デザートに使用したり、キャンデーにも使用している。 さて、ハッカはいのんど、茴香(実際にはクミンとされる)とともに当時のユダヤ人には大切にさ れていたもののようである。薬に、調味に、家や寺院に清涼感を与えるためなどに汎用されて いたようである。 十分の一の献げ物についてはレビ記27:30〜、民数記18:21〜26、申命記14:22〜29 に記載されているが、これらに対して細かい取り決めがあまりにも多くなり、心よりも見せかけ にこだわるようになっていた。 |