「同労者」第72号(2005年10月)                            目次に戻る 

信仰良書
 − 神 へ の 道 (59) −
回心の記述

 少し前、オハイオ州で福音に仕える優れた働き人の一人がご自分の回心について書いた手
紙を下さいました。
 それはこの即時の決心という点を力強く例証しています。
 彼は次のように書き出しています「私は19歳の時、バーモントでクリスチャンの法律家と一緒
に法律の勉強をしていました。ある日の午後、その法律家の外出中私が彼の家に入ると、彼
の奥さんが私に言いました。『今晩私と一緒に学校の祈り会に行ってクリスチャンになってくれ
ないかしら。そうすれば夫が留守の時に家庭集会を導いてもらえるから』私は何も考えずに
『わかりました。そうしましょう』と言いました。私が再びその家に行った時、彼女はさっき言った
事は正直な気持ちかどうか尋ねました。私は『集会にあなたと一緒に行くということに関しては
そうです。それはただ親切心で言ったのです』と答えました。以前にもしばしばそうしたように私
は学校の祈り会に彼女と一緒に行きました。12名ほどの人々が小さな校舎に集っていまし
た。司会者が出席者全員に順番に語りかけ、私を含めて残り3人になりました。彼が私の隣の
人に語りかけていた時、彼は私に何か言いたいことがないか尋ねるだろうという思いが私の心
に起こりました。私は自問しました『私はいつかクリスチャンになろうと決心をしている。今がそ
の時でもいいではないか』これらの思いが私の心を通り過ぎて1分も経たない内に、司会者が
――彼は私をよく知っていたので――親しげに話しかけました『チャールズ兄弟、何かおっしゃ
りたいことがありますか』私は全く冷静に答えました『はい。私はたった今、わずかの間でです
が、クリスチャン生活を始めることを決心しました。私のために祈っていただきたいのです』私
があまりに冷静なので彼は戸惑ったようでした。彼は私が真剣かどうか疑っていたと思いま
す。彼はほとんど私に言葉をかけずに通り過ぎて、他の2人に話しかけました。少しの一般的
な会話の後、彼は私の方へ向き直って言いました。『チャールズ兄弟、閉会の祈りをしてくれま
せんか』彼は私が公に祈ったことが一度も無いことを知っていました。この瞬間まで私は何も
感情がありませんでした。単なる事務処理のようでした。私が最初に思ったことは『私は祈れな
い。辞退させてもらおう』でした。しかし次に『私は、クリスチャン生活を始める、と言ったではな
いか。これはその一部なのだ』と思いました。それで私は『祈りましょう』と言いました。そしてい
つしか私はひざまずき始め、私の膝が床に着いたその時、主は私の霊を新しくして下さいまし
た。最初に口から出た言葉は『神に栄光あれ!』でした。その後何を言ったかわかりません。
それは問題ではありません。私のたましいはあまりに満たされて『栄光あれ!』以外に多くを言
うことが出来ませんでした」
 この働き人はそして手紙をこう締め括っています「その時以来、悪魔も私の救いを疑わせよ
うと挑むことは決してありません。キリストにすべての讃美あれ!」





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