「同労者」第73号(2005年11月)                         目次に戻る 

ショートコラムねだ

 − インターネットの話 −

 
 つい先ごろ、ライブドアというインターネットを利用する会社・・といっても、業容がそれだけは
なく広がっているが・・が、日本放送の株を大量に買って、日本放送に対して会社合併とか、業
務提携を持ちかけたが、今度は同じインターネットを主体として発展した楽天という会社が、テ
レビ局TBSの株を買い入れ、合併や業務提携をTBSに持ちかけていることが、世間の話題と
なっている。楽天は、プロ野球の球団参入をプロ野球連盟に申し入れたライブドアをけ落とし
て、プロ野球球団参入を果たした。今年がプロ球団楽天の初年であった。ところが、TBSがプ
ロ野球球団である横浜の株を所有しているということで、問題はさらに複雑である。
 これらの議論を聞いていると、どうも放送会社の幹部は頭が固いらしいと感ずる。彼らは、イ
ンターネットと放送メディアは、一緒に仕事ができるのかということを議論する。その論拠とし
て、上記の騒ぎと似た騒ぎが、かつてアメリカであったことが取りざたされる。インターネット会
社であるAOL(アメリカオンライン)が、映画の配信等を主体とするタイムワーナー社と合併し
ようとして失敗したというのである。
 本誌「同労者」を発刊した頃は、まだ携帯電話がぐんぐん増えている、といったことを話題に
する程度であった。しかし通信技術に関する環境は、この6年間ですっかり変わってしまった。
通信という観点からは、テレビ放送は完全にパソコンに取り込まれてしまったのである。テレビ
の放送もディジタルだけになるのがその証拠である。電話もIP電話、つまりインターネットを利
用した電話が普及してきた。インターネットを利用するということは、つなぎっぱなしにできるこ
とを意味する。音楽業界はいち早くパソコンや携帯電話を利用し、音楽を売り出して成功を収
めている。携帯電話でインターネット利用のテレビが見られる時代となったのであるから、テレ
ビの番組がインターネットで流されるのは時間の問題である。
 福音の世界も、この世の流れの影響を受ける。時代の流れを見落とさないようにしていきた
いものだ。

   

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