「同労者」第75号(2006年1月)                          目次に戻る

聖書の植物

− 香料植物 (16)

  写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可に
  より掲載。詳細は同氏のホームページ
http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2002herb5.htm#h51

又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。






キクトゥス・サルビフォリウス、
ムラサキゴジアオイ
Cistus salfiifolius, C. creticus


また、創世記37:25と43:11はlot(jl)というヘブライ語に対して没薬としている。ここでは没薬
が土地の産物、ギレアドの産物として記されているので、アフリカやアラビアの没薬とは異なる
ものである。この没薬に対しての学者の意見はイスラエルにも自生するムラサキゴジアオイ
Cistus creticusまたはCistus salviifoliusの樹脂で、芳香と苦味があり、薬用、香料として用い
る。ムラサキゴジアオイなどの樹脂はLadanum香という。植物は高さ70cm位の小木で、毛の
生えた粘々とした葉をしている。春にピンクと白の花をつけやがて小さな種子を含むカプセル
様の実になる。地中海沿岸のことに石灰質の地に生え、革ひものついた熊手様のものに樹脂
をくっつけて集める。

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