「同労者」第80号(2006年6月)                          目次に戻る

わかふうふわかもん    − いっしょに学ぼっ!! −
「口に出してはじめてはっきりする真実」

仙台聖泉キリスト教会  山田 行 

「なぜなら、もし、あなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよ
みがえらせてくださったと信じるなら、あなたは救われるからです。
人は、心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。」(ローマ10:9.10)


 5月は私が救いの恵みにあずかった記念日がありました。早いもので20年以上経つのです
が、未だにあの時のことは鮮明に覚えています。良い時も悪い時も私はいつも、この日に戻る
ことができて、立ち上がる力と、勇気を与えられています。
 信仰は、このみ言葉の通りに、とても主体的なもので、自分の心を動かし、口を動かし、信じ
る姿勢を保ち続けることを示されています。
 私が初めて神の前に立ったとき、牧師である父の前に自分の口で罪を告白した時に神の大
きな力が働き始めてくださいました。私は当時、父に自分の今までした罪を告白したら、とても
悲しませてしまったり、がっかりさせてしまうと畏れていたことがありました。それなら口に出さ
ずに心の中で神に告白して許してもらえるのではないかと思ったのです。しかし、神は、証人で
ある父に、言葉にして伝えてはじめて、十字架の許しと救いを御言葉と父の祈りによって私に
はっきりと表してくださったのです。
その時から、私は家族に対しても教会の方々や友人などに自分の犯した罪を告白して許して
もらうことができました。
 神との関係も、親が信じているから、とか、教会にいれば何とかなるなど人任せではなく自分
の心で信じる姿勢ときちんと自分の言葉で告白し続ける祈りと証人としてたつことが、とても大
切なことが分かりました。
人間関係も、自分の思いを伝えることはとても難しいことがあります。得意、不得意、苦手、誤
解など付きまとうことですが、人に伝えてはじめて自分が間違っていたことを指摘されたり、教
えてもらったり、時には、自分の言葉で周りの人が生きたり、導いたりすることがあるように、
真実は心の中でモンモンと考えるだけでなく表すことも大切です
 話す訓練、伝える訓練も必要だと思います。
 私は子育て中ですが、子供が何を考えているか、何がしたいのか、何が気に入らないのか、
話し合ってみると言うことで子供一人一人の心の動きなどを聞こうと思っています。時には、
「そんなこと言ってはいけません」と、聞くに堪えないこともあるのですが、吐き出させて、親が
どういうリアクションを取るかというのも伝えなくてはいけません。段々大人になるに伴い、話す
機会も少なくなっていくのかもしれませんが、まだ、話してくれるうちの短い期間に、大いに彼ら
の成長の様子や、傾向性など知っていきたいと願いますし、家庭でお互いのことを話し合える
関係をつくる良いチャンスだと思います。ですので、今は子供と話すときは、あまりこちらから
の意見はしないようにしています、そうでないとすぐに、子供達はいやになって話さなくなってし
まうので、小言も言いたくなることが多いのですが、飲み込んで、まず聞きましょうと自分に言
い聞かせます。面白いことに本当に分からないと子供達は「どう思う?」とちゃんと聞いてきま
す。
 私が子供の時は、いつも母は、私のくだらない話から、悩んでいることまで聞いてくれたもの
でしたから、私も同じことをしたいと思いました。
そして、いつの日か、子供達自身も神と人の前に罪を口で告白し、「ごめんなさい」と神の許し
と救いの中へ入れていただけるようにと願っています。






目次に戻る   表紙に戻る