「同労者」第81号(2006年7月)                          目次に戻る

聖書の植物

− 香料植物・薬草・野草から (22)

  写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可に
  より掲載。詳細は同氏のホームページ
         http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2002herb8.htm#h81
 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。


ナタフ香Commiphora gileadensis
カンラン科モツヤクジュ属の植物からの樹脂


(今回の写真は、ほかの方が撮影したものなので、掲載できません。
      上記、植物図鑑でご覧下さい。)


主はモーセに言われた。以下の香料、すなわち、ナタフ香、シェヘレト香、ヘルベナ香、これら
の香料と純粋な乳香をそれぞれ同量取り、
(出エジプト記30:34)
(新改訳聖書では次のようになっています。
【主】はモーセに仰せられた。「あなたは香料、すなわち、ナタフ香、シェヘレテ香、ヘルベナ
香、これらの香料と純粋な乳香を取れ。)

ヘブライ語のナタフとはもともと「しずく」という意味で、ヨブ記36:27にはナタフという言葉がし
ずくの意味に使用されている。香料としてのナタフが何に当たるのかはいろいろの議論があ
る。何人かの学者はこれをアラビアやソマリア原産のギリアデモツヤクCommiphora gileadensis
としている。この木の樹皮を傷つけると水滴のようなガム状の析出物が出てくるからである。




−− ギルアデはヨルダン川の東側の地域です。−−
「彼らが目を上げて見ると、そこに、イシュマエル人の隊商がギルアデから来ていた。らくだに
は樹膠と乳香と没薬を背負わせ、彼らはエジプトへ下って行くところであった。」(創世記37:25)
「乳香はギルアデにないのか。医者はそこにいないのか。それなのに、なぜ、私の民の娘の傷
はいやされなかったのか。」(エレミヤ8:22)




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