「同労者」第83号(2006年9月)
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今回は、前号で予告した通り、韓国のソウルで行われた「第1回三浦綾子読書会国際大会」
について書かせていただこうと思います。(何回かに分けて書く予定です。)
海外で初めての国際大会開催を考えた時、三浦ファンが最も多い韓国が最もふさわしいと考
えたのですが、どのように韓国で行ったらよいか主に祈りつつ導きを待ち望んでおりました。す ると、昨年2005年の10月に三浦光世氏が韓国を訪問する機会があり、その際ソウル日本 人教会の吉田耕三先生が光世氏の接待役を務められたことを聞いたのです。吉田先生は韓 国への宣教師では最も有名な方であり、やはり吉田先生にお願いするのが主の御心ではない かと思い、私は思い切って先生にご連絡を差し上げました。すると、先生は喜んでこの大会の お世話役を引き受けて下さり、ソウル国際大会はその実現に向かって大きく動き出したので す。
私は先生と盛岡教会の牧師時代に何度かソウルを訪問したことをお話ししたのですが、その
中で吉田先生は「この大会のことを申先生にお願いしてみては?」とご提案下さったのです。
この申先生とは、日本にも何度も来られたことがあり、韓国ではクリスチャンであればほとん
ど誰もが知っている申賢均先生のことで、私は先生に1994年にソウルを訪問して以来ほぼ 毎年お世話になりました。申先生は有名な先生であるにもかかわらず、まだ20代後半の日本 の若牧師を実に丁重に接待して下さったのです。「日本で苦労しておられる先生には、せめて 韓国に来られた時だけでも、天国に来られたような気分になっていただきたい。」と、本当に至 れり尽くせりの接待をして下さいました。偉大な器とは、大きなことだけでなく、小さいことにも、 最善を尽くされる者であることを私は先生から学びました。
さて、話を戻しますが、吉田先生のご提案通り、私は今回も申先生にお世話いただくことにな
ったのですが、私がこの大会の準備のため2006年2月にソウルを訪問した際、私は8年ぶり に申先生にお会いすることができました。先生は持病の糖尿病が悪くなっておられると聞いて おりましたが、久しぶりに拝見した先生のお姿は病のため本当に弱られたお姿でした。しかし、 お話をうかがうと、今は聖会の間の休憩中で、その晩も説教をされるということで、福音のため に命を懸けておられる先生のお姿に身震いさせられるような感動を覚えさせられました。先生 はこの大会のために元主任牧師であった教会の会場提供と説教の奉仕をして下さることを約 束して下さり、私は大いに励ましと喜びをいただいて帰国の途についたのです。
しかし、その後起こる大変な出来事を誰が想像することができたでしょうか。
リンク:三浦綾子読書会 http://miura-ayako.com
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