「同労者」第83号(2006年9月)                          目次に戻る 

論  説

 − 神はあなたの神となってくださいましたか 

「わたしは、わたしの契約を、わたしとあなたとの間に、そしてあなたの後のあなたの子孫との
間に、代々にわたる永遠の契約として立てる。わたしがあなたの神、あなたの後の子孫の神と
なるためである。」(創世記17:7)
「ルツは言った。『あなたを捨て、あなたから別れて帰るように、私にしむけないでください。あな
たの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あ
なたの神は私の神です。』」(ルツ記1:16)


 神はアブラハムの神であられました。周囲の人々がそれを認めていました。
「そのころ、アビメレク(ゲラルの王)
・・がアブラハムに告げて言った。『あなたが何をしても、神はあなたとともにおられる。・・・』」
(創世記21:22)
「ヘテ人たちはアブラハムに答えて言った。
 『ご主人。私たちの言うことを聞き入れてください。あなたは私たちの間にあって、神のつかさ
です。・・』」(創世記23:5、6)
など、その実例は枚挙にいとまがありません。そして、アブラハムの家のしもべもアブラハムの
神を信じていました。イサクの伴侶をさがしてくるように命じられたしもべはこのように祈りまし
た。
「彼は・・・言った。『私の主人アブラハムの神、【主】よ。きょう、私のためにどうか取り計らってく
ださい。私の主人アブラハムに恵みを施してください。ご覧ください。私は泉のほとりに立ってい
ます。この町の人々の娘たちが、水を汲みに出てまいりましょう。私が娘に『どうかあなたの水
がめを傾けて私に飲ませてください』と言い、その娘が『お飲みください。私はあなたのらくだに
も水を飲ませましょう』と言ったなら、その娘こそ、あなたがしもべイサクのために定めておられ
たのです。このことで私は、あなたが私の主人に恵みを施されたことを知ることができますよう
に。」
 このしもべの任務は大役でした。自分の主人の家が立つか倒れるかを決する大事でした。
彼はどんなに心を込めてに祈ったことでしょう。それはアブラハムの信仰でした。
 ルツ記に登場するエリメレクの妻ナオミは、物語から言うなら脇役として登場します。彼女は
夫と二人の息子に先立たれるという不幸に会いました。しかし、彼女は神を自分の神としてい
ました。息子の妻ルツにそれが分かりました。そして彼女の信仰を自分の信仰としたのです。
 私たちは神を自分の神としているでしょうか。周囲の人々がそれを認めているでしょうか。周
囲の人々が真の神をあなたの神と呼んでくれるような信仰者でありたいものです。



目次に戻る   表紙に戻る