「同労者」第83号(2006年9月)                          目次に戻る

わかもん

「作った方は神様」
仙台聖泉キリスト教会  山田 行

「地の続くかぎり、種蒔きと刈り入れ、寒さと暑さ、夏と冬、昼と夜とは、やむことはない。」(創世
記8:22)


 今年の夏も家族と海へ行きました。一年にたった1回の海水浴です。歳をとればとるほどに、
夏の紫外線がとても気になって、日焼け止めクリームをたっぷりぬって、大きな私サイズの浮
き輪でぷかぷか浮かぶのです。これがなんともいえない幸せが体中から感じられるのです。海
の水は冷たく、また身体に海草などがくっついたりするのです。また、必死に泳ぐのですが波の
せいで同じところにずっといたりして笑われます。潮のにおい、すごくしょっぱい海水、子供たち
のはしゃぐ声と、波の音、岩に沢山の貝がくっついているのが気持ち悪い・・目をきらきらさせ
てもぐっては、うにやあわびを捕まえてくる父や甥、姪、今年からデビューの息子を眺めなが
ら、大笑いしたりしました。もちろん、海の幸は最高においしかったです。海の中は身体かふわ
ふわ軽く、全身リラックス気分でした。
 この自然は、神様からの贈り物で、悪いものは何もなく、豊かな恵みに満ちています。感謝だ
な。私たちに与えられた五感(視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚)がすべてフル回転しているよう
です。現代の生活は、人間の根本にある大切な感覚をどんどんと鈍らせていると思うことがあ
ります。窓を閉め切り、エアコンでいつも変わらない気温の生活や、窓を閉め切っているので
風の音や雨の音、鳥の声、虫の声、外のにおいなど感じることもなくなっているのです。いつも
変わらない、インスタントの食品などが多く、味覚障害がおきているといわれています。親や兄
弟とのスキンシップもないので人間の肌の温かさぬくもりなども分からないというのです。
 この時代の中、目には見えない神様を見えない、触れない、声が聞こえない、というだけで、
身近に感じる事ができず、信じることができなくなってしまうことがあるのかな?と心配になる時
があります。特に子供たちは、パソコンで、ゲーム、テレビや音楽、常にそのようなものがない
と、何をしたら良いか分からないようなことがあります。しかし、神様は、このような機会を与え
てくださり、季節や自然をとおして、豊かな御存在をあらわしてくださるのです。そして、家族、
教会の方々との愛の交流によって神様の愛を伝えてくださるのです。
 この夏も、豊かな神様の恵みを魂、心、身体全部で受けた、幸いな時でありました。真っ黒に
焼けた子供の背中や、疲れて死んだように眠っている姿を見るたびに、感謝を捧げました。自
分自身も、海で泳ぐとか、川で遊ぶとか、山を歩くとか、自然に触れることがどんどん少なくなっ
てきますが、積極的に、身体で感じることをしていけたらと思いました。そうでないとどんどん五
感をはじめ鈍くなる一方ですから・(笑)



目次に戻る   表紙に戻る