「同労者」第84号(2006年10月)                           目次に戻る

JSF&OB

 「憧れ」

 仙台聖泉キリスト教会  石井 和幸

「【主】は生きておられ、あなたのたましいも生きています。私は決してあなたから離れませ
ん。」(列王記U2:6)


 秋も深まり、そろそろ教会でもクリスマスの準備が具体化するこの頃である。私は食欲の秋
…は置いといて(笑)芸術の秋…声楽とピアノのコンサートを観にいった。仙台のY教会に所属
するK姉が出演するためだ。ちなみにK姉は仙台の超教派でのクリスマス集会で音楽ゲストと
して招く予定で、私はその集会のスタッフになっている。
 数人いる出演者のなかで、K姉が歌うのは星野富弘氏作詞の曲と、賛美歌「アメイジング・グ
レイス」。1曲目が歌い終わり、ピアニストが楽譜を入れ替えてる間、彼女は下を向いて手を組
んでいた。ステージでお祈りをしているのが客席からも分かった。そして「アメイジング・グレイ
ス」を歌う。…アイコンタクトの仕方、ステージでの動き、表情、スピリットを感じさせる歌声、他
のどの出演者よりも上回る、それは音楽を自分の為だけに用いていない、子供の時から神様
の恵みの中にあった故のまさに「賛美」の姿だった。
 同じ日の夜、自分の教会の伝道集会に出席していると、特別音楽のコーナーで、小学生のS
姉が、両親のバンドに混ざって出演していた。その歌声を聴いて私は身震いした。昼間聴いた
K姉、そして小学生S姉。どちらもクリスチャンホームに育ち、教会の中で育まれている。S姉
が声楽をこれから勉強するかしないかは別として、これからも賛美することに憧れをもち、ご両
親と同じようにイエス様の十字架を信じていってほしい。またぜひK姉の賛美する姿もみせてあ
げたいと思った。
 私の教会には「ウイズ・ティアーズ」というハンドベル賛美グループがあるが、最近は、「私も
お母さんのようにベルをやってみたい」と、新人が台頭している。技術は母親をしのぐ勢いであ
る。私も、30台半ばの父がギターを弾いて喜んで賛美している姿を見てワクワクしていた。そ
の父が実は音楽が苦手だったことは、私が教会でバンドのリーダーになったころに分かった。
 10月8日、若い青年達が野外音楽堂で伝道コンサートをする。多分MCをするのはK兄かT
兄だろう。2人の父、またS姉の父であるN兄は、20年前、同じ場所でベースを弾きMCをし
た。ちなみに私も出演する。憧れまではいかなくても、つまずきにならないように練習しなき
ゃ・・・(苦笑)


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