「同労者」第89号(2007年3月)                           目次に戻る

JSF&OB

 大切なものを守る
 石井 和幸

「わたしは全能の神である。あなたはわたしの前を歩み、全き者であれ。」(創世記17:1)


 人材派遣の仕事が何かと話題になっているが、年末年始はなかなか仕事がなく、よっぽど資
格や能力がある人材は別として、私の周囲の知人も数人、貧困にあえぐ日々を送っていたよう
である。
北東北に住む知人A君もその一人で、お金がなくなるとお付き合いしている彼女から借金をす
る。しかしA君はすぐお金を使い果たしてしまう。A君の彼女はたまらなくなって私に叫びのメー
ルを送る。直接A君と話してみると、「(週払いの)給料が入ったらまず健康ランドにでもいきた
いっすね」と言う。そんなA君に対し私は、「君にとって今大切なことはそんな事じゃないでし
ょ?」と一から話をする。・・・私もA君の苦労、経済に対する誘惑は痛い程わかる。それだけ
に、ストレートに話をしてあげないと何の励ましにもならないのだ。
話は変わるが、私は喫煙をしない。それは教会で喫煙は避けましょうと取り組んでいたことが
大きな理由であるが、もう一つ自分なりの理由がある。それは味覚が劣り、大好きなラーメン、
食事を楽しめなくなることが私にとってとても残念だからだ。また私は今の会社にスカウトされ
た時に、「営業職とはいえ、飲酒をしないこと」を条件とした。「酒は飲まなくても、ウーロン茶は
飲むんでしょ?」当時の所長はそういって私を採用した。飲酒をしない理由・・・「酒に酔っては
いけません・・・御霊に満たされなさい」(エペソ5:18)等、聖書に従っているということ。そして飲酒
をするとお祈りが出来なくなるということ。(キリストの再臨も含め)有事に正気ではないことは
自分にとって致命的であること。・・・これらの理由を会社の上司に話すと、「じゃあ石井君は酒
を飲もうとも思わないでしょ?」そういって、それ以来仕事だから飲みなさいとか一切私に言わ
なくなった。
そして2月から、私は今の信仰生活を維持するためにある事をほぼ毎日するようになった。こ
のことはいつかまたの機会に証しさせていただこうと思う。
大切なことを守るために、何かを犠牲にし、何かを捧げ、忍耐しつづける。その都度福音を高
く値積もっていく。そのことの繰り返しでクリスチャンは成長するのだなと最近示されている。そ
してそれは私のために大切な御子の命を惜しまなかった、神様に対する自らの応答であると
いうことも。神様が豊かに喜びと慰めを与えて下さることを信じつつ・・・。
P.S.この原稿を執筆している最中にA君の就職決定の連絡がきて、大変嬉しく思う。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)


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