「同労者」第90号(2007年4月)
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写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可に
より掲載。詳細は同氏のホームページ
又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。
ている。新共同訳では樹脂となっているところで、口語訳は香料、新改訳は樹膠と訳されてい る。 これに対して中東に産する幾つかの棘のある低木のAstragalusの根から出る樹脂を乾かした ものであるとの説をZohary等はだしている。根拠はトラガカントゴムのアラビア語がnakaa, nakaathなどであるというところからである。本植物はシナイ山からレバノンの山に至るまでの1 200m〜2100m位の所に自生するAstragalus gummiferなどから得られる。これらの根を地 下数センチメートルの所で切ると、その傷からガムが析出してくる。それを集めるのだが、自生 しているものから集めるし、その植物が点在しているので、この労力は大変である。中東のこ の地区には30以上に及ぶAstragalusがあるが、そのうちガムを出すものはAstragalus gummiferやAstragalus bethlehemicusなどである。 樹脂にbosemというヘブライ語をあてているところにたいして、ゾハリーは南西アラビアやソマリ ア原産のギリアデモツヤクCommiphora gileadensisをあてている。。
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