「同労者」第91号(2007年5月)                           目次に戻る

JSF&OB

 聞き上手
 石井 和幸

「わたしに向かって、『主よ、主よ』と言う者がみな天の御国に入るのではなく、天におられるわ
たしの父のみこころを行う者が入るのです。」(マタイ7:21)


  5月1日で、私が営業職についてから丸4年が経つ。月日が流れる早さを実感すると共に、
神様の導きによって守られたことを大変感謝している。営業職はまさに人間を常に相手にする
職で、失敗も沢山あったが、多くのことを学ばさせていただいた。
 今回はその一部を紹介したいと思う。
 最初に私が上司から指摘されたのは、「話の腰を折らない、理解した振りをしない」ということ
だった。お客さんの話が全部終わらないうちに、せっかちになってしまい、「ああ、わかりまし
た、こういうことですね?」と口を挟んでしまう。この場合お客さんは、(全部話さなくても理解し
てくれた)と思うか、(まだ大事なことが伝わってないのに…)と不快な思いをするか、どちらか
である。そのわりに、話を聞いた私は肝心なところを理解していなかったり、また自分に都合の
良いような誤った理解をして失敗したりする。
 また、今でもたまに指摘されるので気をつけていることは、「聞いたからには必ず行動に移
す」ことである。「石井君は、いつも『ハイわかりました』って言うけど、結局行動してないもんな
あ。話が右耳から入っても左耳から抜けていくんだろ?」と上司から注意される。
行動に移さなければ、本当にその人の話を受け止めたことにはなっていない。
 お客さんに喜ばれる営業マン(社会人全般に当てはまるが)…私は、理解力があり、いかに
客先の要望に答えてくれるか、そして言われたことだけをやるのではなく、気づいたことを提
言、提案し、アドバイスしてくれるか、何より「話し上手」であるために、まず「聞き上手」であるこ
とが、最近身にしみて分かってきた。
 このことは信仰生活、教会生活、後に与えられるであろう夫婦生活においてとても大事なこと
で、神様の前に謙遜になって、時には静まって心の中を整理し、祈る時を持つ。また牧師や伝
道師にお伺いを立ててみる。聖書に聞く、牧師のメッセージを理解していく…そして、曖昧にせ
ず処理、行動していく…神様の前に「聞き上手」であることに、まだまだ未熟であるが尚取り組
み続けていきたい。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)



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