「同労者」第91号(2007年5月)                         目次に戻る

巻頭言
− 信仰の継承 − 
石井 明子

「そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練ら
れた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。この希望は失
望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たち
の心に注がれているからです。」(ローマ5:3〜5)

 今年与えられた御言葉です。
 祈祷会で「未来に仕える者として信仰を継承するために取り組みをして、与えられた子供達
に良い実を刈り取ることが出来るようにしなければならない」と先生が語っておられました。私
共の家庭も二人の子供が与えられております。長男は救いの恵みを頂き、教会の奉仕や活動
を通して訓練の時を与えられていることを感謝しています。子供の育成と共に長女の救いのた
めに祈っています。
 私はクリスチャン二世として生まれ、神の存在は認めていましたが、中学から高校生にかけ
て両親の説得にもかかわらず、教会を離れた時期がありました。その中で反抗する空しさを感
じながらも、どうすることも出来ない者でした。その思いから解放されたい気持ちと、もう一度教
会の中で生きる決心をして戻ってきましたが、なかなか受け入れることが出来ませんでした。
その後、親元を離れて東京での学生生活を送るようになり、一人になった時、だんだん厳しさ
の中にいつも祈りながら育ててくれた両親の愛情が分かるようになり、頑固な私の心は神様は
少しずつ溶かして下さいました。そしてどれほど私を愛し、待っていて下さったかを示され、罪
を告白した時、赦しと平安が与えられました。
 私の思いを長女の進路の問題が出てきた時、先生が受け入れて下さり、東京の大学進学が
決まりました。教会の方々にも祈って頂き、四年間の学生生活、教会生活が守られましたが、
卒業後の進路の事で意見が分かれ、私達にとっては試練の時でした。この事を委ねながら待
っていましたが、先生とのご相談と、長男との会話を大切にしながら進めています。子供にとっ
て大変重荷を担うことであり、私も祈り、神に知恵と助けを求めながら取り組みをしています。
先の見えない戦いの中で「人の道は【主】の目の前にあり、主はその道筋のすべてに心を配っ
ておられる。」(箴言5:21)の御言葉で支えてくださいます。娘の東京生活をあわれみのゆえにこ
こまで守って下さったことを感謝します。この所を通しておられることを思い、御手の中で一つ
一つの事柄がなされていることを覚える時、最善に導いて下さることを信じています。また教会
に与えられた課題のために共に祈らせて頂きたいと思います。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)


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