「同労者」第91号(2007年5月)                           目次に戻る

聖書研究

万人祭司・万人予言者・万人王(第17回)
野澤 睦雄
 
2.旧約における三つの職務の考察(つづき)
 2.1 祭司(つづき)

 旧約の祭司の職務について、レビ記から学んでいます。この数回を用いて、レビ記のはじめ
の数章に記されている、全焼のいけにえ、穀物のささげもの、罪のためのいけにえ、罪過のた
めのいけにえ、の意味とそれに関する儀式を執り行う祭司の務めについて学びました。
 つづく数章にはそれらの儀式の行い方に関する規定がされています。11章から、動物、鳥、
魚、虫などに関してきよいものと汚れたものを区別する規定がなされています。続く12章で
は、女性の出産のあとも汚れたものとして取り扱われることが規定されています。13章では、
ツァラァト(以前の版ではらい病と訳されていましたが、違うと言われるようになりました)と呼ば
れる病気を汚れたものとして扱い、その対処の仕方について規定されています。
「ある人のからだの皮膚にはれもの、あるいはかさぶた、あるいは光る斑点ができ、からだの
皮膚にツァラアトの患部が現れたときは、彼を、祭司アロンか、祭司であるその子らのひとりの
ところに連れて来る。祭司はそのからだの皮膚の患部を調べる。その患部の毛が白く変わり、
その患部がそのからだの皮膚よりも深く見えているなら、それはツァラアトの患部である。祭司
はそれを調べ、彼を汚れていると宣言する。もしそのからだの皮膚の光る斑点が白くても、皮
膚よりも深くは見えず、そこの毛も白く変わっていないなら、祭司はその患部を七日間隔離す
る。祭司は七日目に彼を調べる。もしその患部が祭司の目に、そのままに見え、患部が皮膚
に広がっていないなら、祭司は彼をさらに七日間隔離する。祭司は七日目に再び彼を調べる。
もし患部が薄れ、患部が皮膚に広がっていないなら、祭司は彼をきよいと宣言する。それはか
さぶたにすぎない。彼は自分の衣服を洗う。彼はきよい。」(レビ記13:2〜6)
このツァラァトは、衣服にも家にもできるものでした。
 祭司はツァラァトであるか否かの判定をなし、それが癒えたとき、祭司は彼を「きよい」と宣言
し(レビ記14:7)、彼のために罪のためのいけにえと全焼のいけにえをささげる(レビ記14:20)つと
めがありました。神の前にきよいか、汚れているか判断をするのは、祭司の役目です。私たち
新約の祭司もまたその判断を委ねられています。この世のものの考えによる判断ではなく神
の目にどうであるかの判断ですから、内容が少し違いますが、コリント教会のある人々のよう
に(コリントT6:1〜7)、この世の考えに惑わされないようにしましょう。(以下次号)
(仙台聖泉キリスト教会会員)


トップへ
トップへ
戻る
戻る