「同労者」第93号(2007年7月)                           目次に戻る

JSF&OB

 その瞬間に、立会う
 石井 和幸

「腰に帯を締め、あかりをともしていなさい。主人が婚礼から帰って来て戸をたたいたら、すぐ
に戸をあけようと、その帰りを待ち受けている人たちのようでありなさい。帰って来た主人に、
目をさましているところを見られるしもべたちは幸いです。まことに、あなたがたに告げます。主
人のほうが帯を締め、そのしもべたちを食卓に着かせ、そばにいて給仕をしてくれます。」(ルカ
12:35-37)


  先日、我が教会野球部イーグルスの試合にて、M君が場外ホームランを打った。言ってお
くが、軟式野球の世界では、場外ホームランを目の当たりにすることは滅多にない。なぜかと
いうと、軟式ボールは打った瞬間グニャンと変形するので、場外ホームランを打つには相当の
力と技術がいるからだ。
 我がイーグルスでも、対外試合で自軍選手による場外ホームランが出たのは、私が中学生
の時以来、実に約20年振りのことである。…ちなみに20年前に見たホームランはセンター寄
りのフェンスを越える弾丸ライナーだった。今でも鮮明に覚えている。そして今回はレフト側、打
った瞬間に分かる大ホームラン! 隣の体育館まで達した。 …中学生といえば、我がイーグ
ルスの中学生2人もこのホームランを見ることが出来た。この日は中総体があったにもかかわ
らず、2人共「イーグルスの試合に出たい!」そう言って何とかやり繰りして試合に出場した。
 彼らの熱意が、20年振りの場外ホームランを呼び込んだ…そう言っても過言ではないかもし
れない。とにかく、中学生2人共しっかり自分の眼にM君のホームランを焼きつけ、10年後、2
0年後もきっと忘れないことだろう。私がそうだったのだから。
 教会生活に於いて、このようなシーンだけでなく、教会にいるが故に様々な「その瞬間」に遭
遇することができる。ある兄弟の救い、涙ながらの証・・・、ある姉妹の結婚、召天、等々…私
が立会った「その瞬間」を思い起こすときに、それはまぎれもない神様からの恵みと真理であっ
たことを私も、証人の一人として証できることを幸いに思う。
 後日談だが、M君のホームランを見た中学生のA君は、次の日バッティングセンターで早速
200球の打ち込みをしたという。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)



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