「同労者」第93号(2007年7月)                          目次に戻る

Q&Aルーム

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 信仰生活のこと、教理上の疑問など様々なことについて、誰かに聞いてみたいことがおきてく
ると思います。教会の先生に伺うことは勿論一番ですが、それを独り占めしないで、すこし公開
してください。それを皆で考えると、きっと皆さんにとって益になると思います。送付先は巻末に
あります。
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<イエス・キリストの復活>
先月の質問
先月の質問は、
 「イエス・キリストの復活について考えましょう。
・・イエス・キリストの復活が事実であることを聖書によって述べて下さい。」でした。


回答例(作成者:野澤)
 また、R.A.トーレイが「聖書の教え」に整理した記述を参照させていただきます。

5.イエス・キリストの復活
5.1 復活の事実
(1) イエス・キリストは死からよみがえられた。
「私の福音に言うとおり、ダビデの子孫として生まれ、死者の中からよみがえったイエス・キリス
トを、いつも思っていなさい。」(テモテU2:8)
「また、葬られたこと、また、聖書の示すとおりに、三日目によみがえられたこと、・・
・」(コリントT 15:4)
 キリストの復活は、多くの点でキリスト教史の最も重要な事実です。それはキリスト教弁証論
のジブラルタル(ヨーロッパとアフリカの境界の海峡。イギリスとスペインが世界の覇者としての
地位を争って、イギリスが勝利した場所)であり、不信仰と純理論とのワーテルロー(ナポレオ
ンの最後の敗北点となった戦場)です。もし、キリストの復活についての聖書の主張が歴史上
の事実であることを確立させさえすれば、キリスト教の主張と教理とは、揺らぐことがない基礎
の上に安定したということができます。
 この聖書の記述が真理であるということについては、まず次の3つの議論が行われていま
す。
第1:福音書の真理と確実性に関する外的証拠。
 私たちはもちろんこの議論に立ち入る必要はありません。これが無くても他の議論で全く充
分であると考えます。
第2:復活の真理であることの内的証拠。
 私たちは、四つの復活に関する記事を与えられています。今仮に私たちが、それが誰によっ
て書かれたかを知る外的な方法を持たなず、私たちが復活の記事が事実であるか否かを決
定するために、これらの記事以外にはなにもないと仮定してみましょう。

(a)
 これらの4つの復活の記事を注意深く比較してみると、これらは各々別個の単独の記事であ
ることが示されます。そしてこれらの4つの記事の中にある明白な相違が、返って真理であるこ
とを証明しているのです。つまり、これらの記事の間には、真実の調和があることを見逃すこと
ができません。ただし、それを知るには非常に細心の注意をもって研究する他ありません。表
面上は相違していて、矛盾するように見えますが、もし記者たちが相談してこれらの記事を作
り上げたとしても、到底できないほど繊細な、美しい調和を見いだすことができます。四つの記
事が互いに矛盾しているように見えるのは表面上のことであって、もしこれらを注意深くかつ根
気よく研究するなら、実際の調和を互いのうちにみいだすことができます。
 これは、実際にそのできごとを見た人物たちが、それぞれ単独に正直に記事を記したもので
あって、各々の立場から復活という事件を語ったのです。従って、これらの四つの記録は互い
に相補っているというべきであって、場合によっては二つの記録の間に見られる明白な相違
が、第三の記録のよって説明される場合もあります。
 これらの四つの記録は真実であるか、そうでなければ互いに相談してねつ造されたとしかい
いようがありません。しかしもし相談してねつ造したとしたなら、あまりにも相違点が多くて顕著
であるのです。ですから、各々が独立に見たままを記した実録であるという他はありません。

(b)
 これらの記録について、私たちが注目させられる第二の事柄は、これらの四つの記事が、事
件の目撃者によって記録されたものか、誰かから聞いた人が書いたものかという点についてで
す。
 直接の目撃者が書いたものと、聞き伝えを書いたものとには相違があり、私たちは容易にど
ちらかであるか判断できます。
 この四つの記事は、直接の目撃者によって書かれたものでなければ、持つことのできない多
くの特徴を有していることを容易に発見できます。
(この解説次号につづく)

<今月の質問>
 イエス・キリストの復活について考えましょう。
・・イエス・キリストの復活が事実であることを聖書によって述べて下さい。
 



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