「同労者」第94号(2007年8月)
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「けれどもあなたは、学んで確信したところにとどまっていなさい。あなたは自分が、どの人たち
からそれを学んだかを知っており、また、幼いころから聖書に親しんで来たことを知っているか らです。聖書はあなたに知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせるこ とができるのです。」(テモテU3:14〜15)
それは我が教会野球部イーグルス、7回表(最終回)での出来事。ヘッドコーチであるMさん
が私に、代打にT君を使うよう指示した。〜T君は小学6年生。一生懸命イーグルスの活動に 参加し、試合が終わるといつも小学4年生のY君と一緒に特訓を受けていた〜
私は、ここでT君を代打に出すと、7回裏の守備が手薄になることが頭をよぎった。けれども、
それを承知で審判に代打を告げ、T君が打席に入ったのを確認してからMコーチに言った。 「で、裏の守りはどうします?」「あっ!・・・そうか守備があったか!」…Mコーチと相談した後、T君 に守備位置を告げる。 「T君、そのままライトね」「…えっ!」
T君が驚くのは無理もない。彼は対外試合初出場の上、普段練習していない外野守備を指示
されたのだから。 そして、ライトに打球が飛んでいく。「…ん?」一同が目を見張る。T君は 早々に落下点に入っている。もしや?・・・残念ながらボールはグローブの土手に当たり捕球ま ではいかなかった。けれども初出場にしては生き生きしていた彼のプレーに、私は感動した。 彼も、「練習するので…また是非試合に出して下さい!」めげることなく次の目標を目指してい る。
野球ではないが、もう一つ嬉しいことがあった。中学生のM君がある日私に、「今日は渡した
いものがあるんだ」…そういって彼は私に「ドリフ大爆笑」のDVDをプレゼントしてくれた。彼と は5年前から土曜日、一緒に剣道をする仲である。また、普段はヘラヘラしているような一面も 見せるM君だが、最近私とのある約束を守り通してくれた。そんな彼からのプレゼントは本当 に嬉しかった。
T君も、M君もやがて反抗期と呼ばれるような成長過程を過ごすかもしれない。けれども早い
うちから神様の恵みに触れている彼らに、尚私も関わりをもつことが出来たなら幸いである。 それが彼らの親の世代とは違った、信仰者としての役目だと示されている。
そしてもう一つ・・・やがて私の子供も彼らに託す時が来ることを願いながら、主の業に取り組
ませていただきたい。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)
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