巻頭言 − 教会の夢−
石井 行雄
「神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださるのです。」(ピリピ 2:13)
この年もスタートして1ヶ月が経ちました。一年間元気で主のために働きたいと願うのは誰でもそうであると思います。
けれども健康の面では、私も若い頃とは違い、病院通いも多くなり、衰えを感じる昨今ですが、2年前から月に1度、
近くの体育館で好きな卓球をして体力の維持に努めています。そこであるクリスチャン御夫妻と知り合い、その方を通
して昨年は12月に私の中学時代に英語を教わったクリスチャンのご婦人の先生にお会いする時が与えられました。
私の通った中学校は、ミッションスクールではありませんので、クリスチャンの先生は珍しく、特別な思いを持っていま
した。
思いもよらなかった、50数年振りの再会で、とてもうれしかったのですが、先生は私のことは記憶になく、話が盛り上
がったことはありませんでした。
けれども私が自己紹介のつもりで持っていた元旦礼拝の集合写真を見て「石井さんはみんなが教会に行っていい
ね。」と」何度か話されました。このことが心に残って家に帰ってから石井姓を数えたところ、10人で、教会の中で一番
多いことがわかったのです。
私は改めてこのことの大切さと、その始まりである両親と私たちの教会が創立された65年前の頃に思いをめぐらしま
した。
公会堂での初めての伝道会に人が入りきれないために屋内と屋外に分けて行ったこと、一度に57名の受洗者が与
えられたこと、一ヶ月間毎日伝道会が開かれたことがあったことなど、今では考えられない出来事があったそうです。会
堂建築の戦いも激しく、私の親も教会の方々と心を合わせて厳しい経済の中から献げたと聞いています。
その姿は生活費の全部を投げ入れた貧しいやもめ(ルカ21:4)のようにも思えます。
そして36年前に現在の会堂に建て替えられ、教会では今4代目の子供達が育っています。
昨年のサマーキャンプでは「私達の教会の将来の夢」が話し合われ、もう一つ新しい教会を建てたいという提案がな
されました。
私はあと2年だけ、今の会社に勤める予定でしたが、更に2年延長して、東京オリンピックの年まで働こうと思いま
す。4年後、もし新しい教会が出来るのでしたら私もお役に立つ者でありたいと願います。
今年の元旦礼拝では、ピリピ3章13−14節からメッセージがなされましたが、その中に「ひたむきに前のものに向か
って進み」とありました。教会創立当時の方々の志を忘れず、今年も健康で主の働きに共に進ませて頂きたいと思いま
す。
(仙台聖泉キリスト教会会員)