JSF&OBの部屋

                〜 隠れた営み 〜



              


                        石井 和幸

「兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕えたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のも のに向かって進み、 キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。 ですから、成人であ る者はみな、このような考え方をしましょう。もし、あなたがたがどこかでこれと違った考え方をしているなら、神はそのこともあなたがたに明らかにしてく ださいます」(ピリピ 3:13〜15)




 4月2日礼拝後、私たちの教会では剣道大会というイベントが持たれました。今年は、試合が始まる前に、小学3年生の長女と剣道教士である父との 模範稽古が行われました。娘が、おじいさんと我が家の1階にて日頃剣道の稽古をしている・・・という話は聞いていましたが、私は実際、その様子を見 たことはありませんでした。今回、おじいさん相手に剣道をする様子を見て、私は娘が間違いなく「普段稽古をしている」剣士であることを確認し、驚きを おぼえました。その数日後、我が家の1階に、私はふと娘が書いたノートが置いてあることに気づきました。それには、師範であるおじいさんから教えら れたこと、注意されたことをノートに書き、さらにマンガの図解も書いてありました。そして、最後のページには、「初段目ざしてがんばるぞ!」と記してあり ました。私は、おじいさんとの関わりを通して娘が目標を抱き、隠れた営みが娘を生き生きとさせていることが分かり、父への感謝と同時に刺激を受け ました。
 ちょうど4月16日に、山本光明牧師と父を中心とした音楽グループ「ガリラヤの風」の伝道コンサートが、教会隣りのサテライトノアにて開かれることに なっており、そのコンサートにて、私と長女、5歳の長男で特別讃美をする機会が与えられ、それに向けて練習をしている時期でありました。練習といっ ても、やはり1回や2回で本番・・・というわけにはいかず、日々生活のなかで、子どもたちの時間帯にあわせて練習時間を確保するのは、私にとってチャ レンジでありました。また、練習だけではなく、日々の子どもたちとの関わりをしっかり営む必要を覚えました。普段、剣道をしていない人が急に立派な稽 古が出来ないのと同じで、子どもたちとともに主の業に励むためには、日々の営みが大切であると感じました。
 私は、普段のルーチンワークとなっている生活のなかに違うことを盛り込む、しかも違う人格を入れていくことは苦手です。けれども、剣道大会でおじい さんや私に娘が元気に飛び込んできたように、神の前に元気に讃美をともにしたい・・・という思いを抱き、長女と長男、2人そろって神を讃美する恵みに 与るために、祈るときを持たせていただきました。コンサート当日、子どもたちは教会の皆さんに助けられ、見守られながら、精一杯讃美することが出 来、とても感謝しております。
 山本牧師は、「そのような営み、子どもに仕え、家庭に仕えることを継続することが大事です」と教えて下さいました。「隠れた営みを継続する」ことは自 分にとって困難を覚えるときもありますが、神が大切な魂を育んで、その営みのなかに真実を示してくださることを信じつつ、主の業に取り組んでいきた く思っております。
(仙台聖泉キリスト教会会員)





戻る
戻る