わかふうふ、わかもん、いっしょに学ぼっ!
− 新しい教会を建てる −
玉城 義
「シモン・ペテロが答えて言った。「あなたは、生ける神の御子キリストです。」するとイエスは、彼に答えて言われた。
「バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父で
す。ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの
門もそれには打ち勝てません。 わたしは、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、そ
れは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。」(マタイ 16:16-19)
この原稿を書くにあたって、今回は母の病との闘いも教会の祈りによってまた一つ乗り越えることができ、母の信仰
が守られたこと、私の長男と次男がそれぞれ誕生日を迎え、5歳、3歳になり、ここまで神と教会の方々に愛され育てら
れたこと、この2点を書こうと思っておりました。
しかし、それにもまして今回自分にとって書かなくてはいけない、神の御前に表明させて頂きたいと思ったことがあり
ます。それは私達の教会の目標の一つとして掲げた「新しい教会を建てる」ということに対して、自分はどう取り組んで
いくかということです。
この目標に向かって、また私達の教会の将来に向かって、兄弟姉妹方は新たに職をかえたり、独立したり、若い兄弟
姉妹はその目標に向かって就職したりしています。
私自身はこの目標に対してどう動くべきかを考えさせられました。私の勤め先である石井商工が神によって祝福され
れば、おのずと新しい教会を建てるための助けになっていくのではないかと。
私はこの石井商工に勤めはじめて20余年が経ちます。本来ならばもうベテランの域に達して、会社にとって大きな戦
力になっていかなければならない立場ですが、逆に会社にここまで忍耐しをもって、私を雇い続けてくれました。私が高
校3年の時、進学できる位の勉強もしておらず、また就職のための準備もしておらず、卒業したらどのように歩むべき
か迷っておりました。私の教会の中で会社を経営している石井矗兄に山本嘉納先生を通して雇っていただきました。
ちょうどその年はバブルが崩壊し、日本経済が不景気のまっただ中にある時期で、会社もその中にありましたが、私
を雇って下さいました。
会社の方々は社長である矗兄をはじめ、弟で工場長である行雄兄、また従業員一人一人が私のことをよくして下さ
り、何もできない者でありましたが使っていただきました。職人としての技術を覚え熟練していくということにはなかなか
伸び悩みの中にありましたが、結婚が与えられ、子どもが与えられ、3世代で住むための家が与えられ、ここまで会社
は一つ一つのことを乗り越えていくことができるようにして下さいました。
この会社も矗兄の子息である和幸兄が継承して専務として重責を担っています。和幸兄が専務になられてから、会社
はさらによくなっているように思います。
私自身は、私に与えられた仕事を精一杯するだけでなく、工場全体を見渡しながら従業員一人一人が気持ちよく仕
事ができるように、少しでも力になれれば、それが会社が祝福されることに繋がっていくのではないかと思っています。
そして、それが新しい教会を建てるという目標に対しての働きだと思っています。逆に言うならば、ここの従業員一人一
人の救いのために新しい教会が必要なんだと思っています。ここで述べている私自身まだ幼い子ども達を抱えていて、
この子ども達をキリストの救いへと導いていかなくてはいけない、まだその途上に入ったばかりの者で、このことを掲げ
ることはまだ早すぎるかもしれませんが、しかし、日々の生業のための仕事場にあおいて意思して意識しながら、この
新しい教会を建てるために働くのだという力は、意思するのとしないのでは大きな力の差になっていくと思います。羊飼
いのいない羊のようにさまよっている魂一人一人のために、どうしても新しい教会が必要なんだということを思いつつ、
神の御前に祈りながらこの目標のために自分自身を献げていこうと思います。
「ですから、私の愛する兄弟たちよ。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは自分
たちの労苦が、主にあってむだでないことを知っているのですから。」
(コリントT 15:58)
(仙台聖泉キリスト教会会員)