「同労者」第6号(2000年3月)      編集後記に進む    随想に戻る   目次に戻る

ちょっと一言

− 主 の ユ ー モ ア −

 我が家では週に一度食料品の買い出しに行く。スーパーの買い物かごをカートに乗せて売場
を一巡するが、ほぼ一週間分を一度に買うのであるから、かごは山となるのが常である。
 先日、"四角いニカクがまーるく納めまっせ。"と言っている法律相談をテーマにしたNHKの
昼の番組を家内と見ていて、こんなことを思いついた。
――もしもスーパーで、並んでいる商品を買おうと思って買い物かごにやまに入れたとする。他
のものを捜すためちょっとそのかごから離れた隙に、誰かがそのかごをレジに持っていき、お
金を支払って持っていってしまったらどうなるか?――
 家内に話して、「この番組に投稿して、聞いてみようか。」と言ったら、「あなたって、どうしてそ
ういう変なことを思いつくのかしらね。」これが家内の反応であった。
 変なことも時には楽しい。幼いときから上品なユーモアあふれる会話というものを練習して・・
というわけにはいかなかった。出来ないことをひとのせいにするわけではないが、少々変な発
想もユーモアの一種と考えて下され。

 話は全然つながらないが、聖書を読んでいて、イエスと言う方は面白い方だったなアと思うこ
とがしばしばある。
 例えば、イエスが口からぺっとつばをはき、泥をこねて目に張り付け、「シロアムの池にいっ
てあらいなさい。」と言われた生まれつきの盲人の記事の終わりの方にこんな事が書いてあ
る。
 ――イエスは、パリサイ人たちがその生まれつきの盲人でイエスに目を癒された人を追放し
たことを聞いて、彼を見つけ出し、こう言われるのである。「あなたは人の子を信じますか。」 
その人は、癒されたときにはイエスが側におられなかったのでイエスを知らなかった。それでこ
う答えた。「主よ。その方はどなたでしょうか。私がその方を信じることが出来ますように。」
 するとそのときイエスの言われた言葉は、くだけた言い方をするとこんな具合である。"あん
たはもうその人に会っちゃったよ。今あんたと話している人がその人さ。"

 "イエスはユーモアに富んでおられた。"そう思って四福音書を読んでみると、きっと今まで知
らなかったイエス像が見えてきますよ。

 



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