「同労者」第96号(2007年10月)                          目次に戻る

聖書の植物

− 畑の植物から

 写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可によ
り掲載。
詳細は同氏のホームページ
         http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2005feild2.htm#f2
 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。




エンマ小麦 Triticum dicoccoides
     イネ科コムギ属 小麦の原種
     kussemeth spelt, emmer(これが正しい)

小麦と裸麦は壊滅を免れた。穂の出る時期が遅いからである。
(出エジプト記9:32)
畑の面を平らにしたなら いのんどとクミンの種は、広く蒔き散らし 小麦は畝に、大麦は印をし
たところに 裸麦は畑の端にと、種を蒔くではないか。
(イザヤ28:25)
あなたは小麦、大麦、そら豆、ひら豆、きび、裸麦を取って、一つの器に入れ、パンを作りなさ
い。あなたが脇を下にして横たわっている日数、つまり三百九十日間、それを食べなさい。(エ
ゼキエル4:9)
引用文中の裸麦はヘブライ語でkussemethでエンマー小麦である。エンマー小麦もマカロニ小
麦も先祖は野生二粒小麦Triticum dicoccoidesで、これはイスラエルとその周辺国に自生して
いる。野生種は栽培種によく似ているが、野生種の穂は壊れやすく、小穂はばらばらになって
地に落ちてしまう。翻訳によってはこのエンマー小麦をスペルト小麦としているが、スペルト小
麦はパン小麦と同じ系列のもので、その頃のイスラエルにはなかった。



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