| 
           
          
          「同労者」第97号(2007年11月)
                                    目次に戻る
           
          
           万人祭司、万人予言者、万人王という視点に立って、旧約の祭司について学んできました。
           
          そして、イエスが、「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べて います。その聖書が、わたしについて証言しているのです。」(ヨハネ5:39)と言われた通り、祭司 が仕える場である幕屋あるいは神殿、祭司の衣服、任職の儀式、祭司の執り行う罪の赦しと 潔めと和解および礼拝の儀式、生活上の規定など、それらのひとつひとつがイエス・キリストの 働きの諸方面を表していることが分かりました。さらに、イエスが聖霊をお注ぎになること、再 びおいでになって、世を統治されることまでもが暗示されていることが分かりました。 
           私たちキリスト者は、イエスに似たものとなることを期待されていることは、よく分かっていま
           
          す。イエス・キリストは今の世に対して、どのようにしてお働きをなさるかといえば、私たちキリス ト者を通して働きをなさることは言うまでもありません。誰かに対してキリストが直接天から声を かけたり、あるいは天使を使わして何かをなさる、ということを期待すべきではありません。そ の働きは、キリスト者個人であると共にその集りである教会に委ねられています。キリストは、 今もその体である教会によってこの世に働きをなさっておられます。 
           ですから、示された旧約の祭司の働きのひとつひとつは、旧約のままを行うのではなく、新約
           
          のあり方、解釈に従って、私たちの行うべきものとなるのです。行いだけでなく、その任職つま りキリストの血と聖霊の注ぎによって祭司の職に任用されること、そして旧約の祭司に勝る新 約の祭司に相応しい潔さを保っているものでなければなりません。そして、この世に対して祭司 の役割を果たすのです。 
           これが旧約の祭司から学ぶ、万人祭司の内容です。私たちは万人祭司ということばだけでで
           
          満足することなく、本当の新約の祭司に相応しいものとさせていただき、キリストの祭司の働き をさせて頂こうではありませんか。 
           私たちは旧約の祭司に示されていた内容全部を行うのではありません。神が私たちを導い
           
          て下さる人生の、そのときそのとき出会う出来事の一つに対して新約の祭司に相応しい働きを することだけを求められているのです。神と人との仲立ちをするというすばらしい祭司の特権 は、神が導いて下さるその場においてのみ存在します。 
          (以下次号)
           
          
          (仙台聖泉キリスト教会会員)
           
          
  | 
      |||||||||||||||