「同労者」第98号(2007年12月)                          目次に戻る

わかもん

忠実なしもべ
森田 心

「その主人は彼に言った。『よくやった。良い忠実なしもべだ。あなたは、わずかな物に忠実だ
ったから、私はあなたにたくさんの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ。』」(マタイ 25:
21)


  私たちの教会では、ジェムズ(意味:原石)というグループで、小中学生の教会学校の生徒
たちが1年に2回劇を発表しています。そしてその劇のスタッフとして教会学校の先生方がサ
ポートしています。1回はイエス様のお誕生をお祝いするクリスマスの時に、そしてもう1回は伝
道の働きのための集会の時にです。もう7年も続けられてきました。
 子供たちの学校でも学習発表会があって、今はそれぞれの役割に大差がないように劇をす
る人、歌を歌う人、楽器を演奏する人など練習をした成果が表れるようにあまり偏りのないよう
に上手に作られているように思います。
 私たち教会の劇はいつも、聖書から人物をとりあげ出来るだけ聖書に忠実な内容で作って
います。ですから当然起こってくるのは8人の生徒たちに等しい役が与えられるのは難しく主役
になった人が中心となって進んでいきます。前の時の劇では衣装にきちんと着替えて出た女の
子のセリフはわずか7文字だけでした。もちろんその女の子が少ない出番にホッとしている子
ではありません。ですから、もし彼女が私のセリフをもっと増やしてほしいと強く願ってきたなら
そうすることも出来たでしょう。そして、それをしたからといって劇の中心を揺すぶることもなか
ったでしょう。けれども彼女は、与えられたわずかなセリフを語り必要な役を演じました。
 子供たちと一緒に取り組み又支える私たちの側がいつも何を中心においてこの働きを続け
ているかを見失わないようにしながら、みなで作り上げたものが神様に受け入れられ用いられ
ていくこと、冒頭の御言葉にあるように「良い忠実なしもべだといって頂き、主人の喜びを共に
喜ぶことが出来るようにです。そのような作品がいつも子供たちとの交わりの中であらわしてい
けることを願っています。
 わずかなセリフしかなかった彼女も今後続けられていく劇の中でたくさんのセリフが与えられ
憶えるのに大変と嬉しい悲鳴をあげる時がきっとやってくると思います。その時を楽しみにしな
がら、私もそこに加えられている一人としてその役割を果たして生きたいと願っています。 
(仙台聖泉キリスト教会 会員)



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