「同労者」第101号(2008年3月)                           目次に戻る

JSF&OB

 見て、そして祈ろう
 石井 和幸

「あなたがたが互いに愛し合うこと、これが、わたしのあなたがたに与える戒めです。」 (ヨハネ 
15:17)

 私は中学、高校とミッションスクールに通いました。毎年夏休みと冬休みになると、キリスト教
青年会(YMCA)主催「修養会」が一泊二日で行われ、中学1年から高校3年生までの生徒有
志が毎回30人くらい参加しました。私も毎回参加していました。聖書やキリスト教に興味があ
る生徒が30人集まったのかというと、そうではありません。普段は運動部にいたり、はたまた
クラスでは目立たない人だったり、仲の良い友達同士だったり、個性溢れる面々が先輩、後輩
問わずリトリートする・・・「遊ぶ」ことを楽しみにしていたのです。もちろん、朝は早天祈祷会が
ありますし、聖書講義もあります。けれども、引率をする聖書科の先生、クリスチャンの先生方
は「夜早く寝なさい!」とは言いませんでした。なぜなら、先生方もリトリートしていたのです。だか
ら、「修養会」というよりは「保養会」だったような気がします(笑)。
ある聖書科の先生は、この「修養会」に参加した感想を聞かれ、「普段の授業、学校生活では
見られない生徒の一面が見られて、新鮮で良かった」と言っていました。
  先月、私の教会では、分科会伝道会の時間帯に近くの体育館を借りて、スポーツをする時を
もちました。フットサルをしたり、バスケットボールをしたり、大人も子供も一緒になって楽しむ
機会が与えられました。
私は、バスケの得点表係をしつつ、コートの中で動き回る教会の少年達、青年達を眺めなが
ら、「修養会」に参加した聖書科の先生の言葉を思い出していたのです。そして、自分も、教会
の人達を見ているつもりでも、見逃しているところがあるのではないか、しっかり感謝すべき良
いところ、祈りが必要なところ、この目で見ていきたいと思いました。
 愛すべき 隣人をしっかり見て、祈りを積んでいる信仰者の一言は力があり、励まされます。私
も牧師先生ご夫妻の言葉に助けられたり、慰めを受けたりしました。また教会のあるご婦人の
「祈ってますよ」の一言がとても心にしみた時がありました。教会野球部イーグルスに於いて
は、監督の何気ない励ましで、監督が自分を見ていてくれたことを知り、はりきって練習をする
少年の姿がありました。
また、隣人のために祈り、関わりを持とうとする時に、相手も自分をよく見ていることを覚えま
す。昨年私の結婚が決まった時に、一人の高校生が「かずさん達のニューウェーブが沸き起こ
りますよ!」と喜んでくれました。私は彼の一言が本当に嬉しく、ここまで神様を信じて忍耐して良
かったと、心から感謝を覚えました。また、先月の誕生日に、ある中学生からケーキをプレゼ
ントされたことも、彼の私に対する気持ちがとても嬉しく思えて感謝しました。
逆に、隣人に対して不誠実であった場合は、相手を失望させ、つまずきを与えてしまいます。ご
きげんを取ろうとしても、すぐ見透かされてしまいます。ちょっとした不注意、見逃しも、処置が
遅れると溝が深まっていきます。ですから注意深く歩み、祈りつづける者でありたく思います。
  先月、同労者も100号を達成しました。私も小さき者ではありますが、神様のみわざをしか
と見て、証しをする「主に在る番記者」として、なお励みたく思っております。
(仙台聖泉キリスト教会 会員)

 




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