「同労者」第101号(2008年3月)                          目次に戻る

聖書の植物

− 畑の植物から

 写真と斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可によ
り掲載。
詳細は同氏のホームページ
         http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2005feild2.htm#f4
 又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。



玉葱 Allium cepa ユリ科ネギ属
batzal betzalim複数形 onion


誰か肉を食べさせてくれないものか。エジプトでは魚をただで食べていたし、きゅうりやメロン、
葱や玉葱やにんにくが忘れられない。今では、わたしたちの唾は干上がり、どこを見回しても
マナばかりで、何もない。(民数記11:4〜6)
かなり古代から栽培されていた食物である。Unas(BC2420)やPepi二世(BC2200)のピラ
ミッドなどからこの事実が明らかになっている。文献上メソポタミアで既にBC2000年頃に育っ
ていたことが分かっている。野生の先祖はまだよく分かっていない。形態学上では北イラン、ア
フガニスタン、中央アジアの隣接国に自生しているAllium oschaniniiに非常によく似ている。し
かしAllium oschaniniiとAllium cepaとを掛け合わせると種子を作らない種が出来る。このことか
らAllium oschaniniiは玉葱の直接の先祖ではないようである。



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