「同労者」第61号(2004年11月)    教会通信に進む  目次に戻る  聖書の植物に戻る

聖書研究
仙台聖泉キリスト教会 聖書研究会1982.10.26(予稿)から

 未来における救いについて(5)
仙台聖泉キリスト教会 野澤 睦雄
 
(1)キリスト再臨の内容、条件、時期(つづき)
<キリスト再臨の条件(つづき)>
 − ダニエル書から(つづき) −

・七十週の予言(ダニエルに知らされた告知)
「(ガブリエルは)私に告げて言った。「ダニエルよ。私は今、あなたに悟りを授けるために出て
来た。あなたが願いの祈りを始めたとき、一つのみことばが述べられたので、私はそれを伝え
に来た。あなたは、神に愛されている人だからだ。そのみことばを聞き分け、幻を悟れ。
 あなたの民とあなたの聖なる都については、七十週が定められている。それは、そむきをや
めさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそ
そぐためである。それゆえ、知れ。悟れ。引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令が出て
から、油そそがれた者、君主の来るまでが七週。また六十二週の間、その苦しみの時代に再
び広場とほりが建て直される。
その六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。やがて来たるべき君主
の民が町と聖所を破壊する。その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒
廃が定められている。彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささ
げ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす
者の上にふりかかる。」(ダニエル書9:22〜27)

 この箇所は、七十週の予言として知られているところです。この予言の内容が全部判明して
いるのではなく、聖書学者たちの間で統一見解があるのでもありませんが、一週というのは7
年であると思われています。「エルサレムを再建せよ」と命令したのはペルシャの王アルタシャ
スタで、その治世の7年はBC457年でした。(エズラ記7:7)それから七週と六十二週合計六十
九週(483年)経過すると、AD26年になります。イエス・キリストが公生涯に入られた年だと解
されています。定められているのは七十週でもう一週あるわけですが、その次の一週(7年)の
ちょうど半ばに十字架にかかられた、つまりイエスの十字架はAD30年のことであったと理解
されています。
 その後、最後の一週の記事が示している事件が起きる前に、長い期間があると思われてい
ます。その内容が、洪水と戦争と荒廃です。
 「荒らす忌むべき者が翼に現れ、ついに、定められた絶滅が荒らす者の上にふりかかる」の
は、イエス・キリストが再臨されて起こることであると考えられますから、洪水と戦争と荒廃もま
た、イエス・キリストの再臨の条件としてあげられます。
(以下次号)



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