「同労者」第61号(2004年11月)     聖書研究に進む 目次に戻る Q&Aルームに戻る

聖書の植物

− 香料植物 (2)

  斜体の解説文は、廣部千恵子氏のホームページ「聖書の植物」から同氏の許可により掲
載。詳細は同氏のホームページ
 http://www2.seisen-u.ac.jp/~hirobe/2002herb1.htm
又は「新聖書植物図鑑」(廣部千恵子著、横山匡写真、教文館発行)をご覧下さい。





乳香、香料、香―――>ニュウコウジュBoswellia carteri, B. scaraなどのBoswellia属
カンラン科ニュウコウ属の植物からの樹脂
家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を
開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。(マタイ2:11)
肉桂、香料、香、香油、乳香、ぶどう酒、オリーブ油、麦粉、小麦、家畜、羊、馬、馬車、奴隷、
人間である。(黙示録 18:13)
ユダの町々、エルサレムの周囲、ベニヤミンの地、シェフェラ、山地、ネゲブなどから、人々は
焼き尽くす献げ物、いけにえ、穀物の献げ物、乳香をもたらし、主の神殿への感謝の献げ物と
する。(エレミヤ17:26)
乳香はBoswellia属の植物から出る樹脂で、ソマリア、アラビア、東アフリカなどに分布する羽状
複葉を持つ小さな緑がかった、あるいは白っぽい花をつける低木である。果実は乾燥したカプ
セル状で、5枚の花弁と蕚があり、10本の雄しべがある。木の大きさは谷間に育ったものは
大きく、砂漠近くのものは小さい。幹に特殊なナイフで傷つけて出てくる液体が空気に触れて固
まったものを取り、洞穴に保存する。乳香は聖書時代からアラビヤ、後にインドなどから持って
来られたもので、薫香料として燃やして神殿の礼拝などに用いられ、今でもカトリック教会、コ
プト教会、ギリシャ正教などで香の一つとして使用されているし、アラビヤでは家で焚いたりして
いる。

(乳香の写真は上記「新聖書植物図鑑」に掲載されていますので、そちらをご覧下さい。)




聖書研究に進む   Q&Aルームに戻る   目次に戻る   トップに戻る