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          <キリスト再臨の時期>
           
          
          数回にわたって、どのような条件が整ったらイエス・キリストが再臨されるのか、聖書の記述を
           
          取り上げてきました。 
          しかし、私たちはそれらが完成する時期について知ることができません。イエスが地上におら
           
          れたとき、「ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも 子も知りません。ただ父だけが知っておられます。」(マタイ24:36)に語られた状況は今も変わって いません。しかし、これまで述べてきたような、再臨の条件が着々と整いつつあることは、疑う 余地がありません。 
          「夜中になって、『そら、花婿だ。迎えに出よ。』と叫ぶ声がした。」(マタイ25:6)
           
          
          という声は、いつ聞かれてもおかしくない情況にあります。
           
          
          (2) サタンの妨害
           
          
           イエスが再臨され、地上に神の国が見える形で到来することは、サタンにとって滅亡の時で
           
          すから、神が決めておられる再臨の条件が整うことのないように、サタンは必死で妨害してい ます。 
           それはもちろんキリストの初臨のときもそうでした。
           
          
          例をあげると、
           
          
          イスラエルがキリストご降誕を担う民族と定められましたから、サタンは民族全体を滅ぼしてし
           
          まおうとしました。 
          「『もしも王さま、よろしければ、彼らを滅ぼすようにと書いてください。私はその仕事をする者た
           
          ちに銀一万タラントを量って渡します。そうして、それを王の金庫に納めさせましょう。』 そこで、 王は自分の手から指輪をはずして、アガグ人ハメダタの子で、ユダヤ人の敵であるハマンに、 それを渡した。」(エステル記3:9〜10) 
           ダビデの家系からキリストが生まれることが定められましたから、サタンは王の血筋を絶や
           
          そうとしました。 
          「アハズヤの母アタルヤは、自分の子が死んだと知ると、ただちに王の一族をことごとく滅ぼし
           
          た。」(列王記U11:1) 
           しかし神はサタンの妨害を放置されませんでした。イスラエル民族を助け、ダビデの家系を残
           
          されました。 
           イスラエルを他の民族と混血させることもその一つであったでしょう。
           
          
          「そのころまた、私はアシュドデ人、アモン人、モアブ人の女をめとっているユダヤ人たちのい
           
          るのに気がついた。彼らの子どもの半分はアシュドデのことばを話し、あるいは、それぞれ他 の国語を話して、ユダヤのことばがわからなかった。」(ネヘミヤ記13:23〜24) 
          そうなればもはや彼らをイスラエルとは言えなくなりますから。
           
          
           サタンがイエスの初臨を妨害しようとしたのと同様に、現在は再臨を妨害しようとしています。
           
          
          サタンの妨害できる最も中心的な一事は、「この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、す
           
          べての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。」(マタイ24:14)」ということです。 
           このことは、教会史の領域に属するので、聖書記述の引用と違って、明確ではありません
           
          が、いくつかを取り上げてみます。 
               ・偽キリスト教を持ち込む
           
          
               ・クリスチャンの絶滅をはかる
           
          
               ・聖書を封印する
           
          
               ・他の宗教による妨害
           
          
               ・宣教への妨害
           
          
               ・聖書への懐疑を持ち込む
           
          
               ・キリストを信じていると思っている人々の福音経験(救われること、潔められること)を
           
          
                失わせること
           
          
          <偽キリスト教を持ち込む>
           
          
           サタンが、神が授けておられる福音とは違ったものを、福音だと思いこませようとしていること
           
          は、イエスが復活された直後から既に始まり、今に至るまで絶えることなく続いています。 
          「小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとお
           
          り、今や多くの反キリストが現われています。それによって、今が終わりの時であることがわか ります。」(ヨハネT2:18) 
          「偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する者でなくてだれでしょう。御父と御子を否認
           
          する者、それが反キリストです。」(ヨハネT2:22) 
          「愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかど
           
          うかを、ためしなさい。なぜなら、にせ預言者がたくさん世に出て来たからです。人となって来た イエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです。それによって神からの霊を知りなさ い。イエスを告白しない霊はどれ一つとして神から出たものではありません。それは反キリスト の霊です。あなたがたはそれが来ることを聞いていたのですが、今それが世に来ているので す。」(ヨハネT4:1〜3) 
          「人を惑わす者、すなわち、イエス・キリストが人として来られたことを告白しない者が大ぜい世
           
          に出て行ったからです。こういう者は惑わす者であり、反キリストです。」(ヨハネU1:7) 
           これは、イエスの愛弟子ヨハネが高齢になって書いた手紙ですが、彼の時、グノーシス派が
           
          現れて、肉体と霊は別であって、肉体が罪を犯しても霊は汚れない、というような考えを持ち込 んだことが知られています。 
           ここには、反キリストが出現し、反キリストはイエスがキリストであることを否定し、御子とみ父
           
          を否定し、イエスが肉体を持たれて真の人となられたことを否定することにも触れられていま す。(以下次号)  |