「同労者」第68号(2005年6月)  読者の広場(2)に進む 目次に戻る
                                      わかふうふわかもんに戻る

読者の広場

<短歌・俳句>

岐阜県・恵那峡畔  秋山光雄


【俳句】
チューリップ一片音なく落ちにけり

  チューリップの花びらがポトリと落ちた情景がふと心にとまって、一句となったのだと思いま
す。花の種類は変わりますが、おなじような句が有名な歌人のものにもあるようですが、詠ん
だ人の感動が新鮮に伝わってきます。句の内容、「音なく」ですから春のうららかな日差しと静
けさの中のことであったでしょう。同じもの見ても、「ああのどかだ」と思ったり「落ちにけり」に
「いのちは移ろうなあ」と思ったり、人間の思いは様々ですね。



【短歌】
慎重に語れる医師の目と会えば
癌の予感の不図よぎりたり


 以前に癌の手術を受けておられることを知っていますので、この一首の重さを感じます。絶え
ず心配の中に生活しておられたことでしょう。そして診察を受ければ医師になんと言われるだ
ろうか、との緊張や不安が分かります。医師が正しい判断をし、適切な処置がなされることを
祈らされます。                                           (M)



(読者の皆さんの投稿をお持ちしています。・・編集委員)
  

読者の広場(2)に進む   わかふうふわかもんに戻る   目次に戻る   トップに戻る