「同労者」第68号(2005年6月)
信仰生活のこと、教理上の疑問など様々なことについて、誰かに聞いてみたいことがおきてく
ると思います。教会の先生に伺うことは勿論一番ですが、それを独り占めしないで、すこし公開 してください。それを皆で考えると、きっと皆さんにとって益になると思います。送付先は巻末に あります。
回答例(作成者:野澤)
R.A.トーレイの「聖書の教え」に整理されている項目を引用して、イエス・キリストの品性につ
いての説明を続けます。
<イエス・キリストの品性>
6.7 イエス・キリストの祈りの結果
(1) み父は常にイエス・キリストの祈りを聴きいれられたので、イエスは常にその求めに従って
何でも受けることができた。
「そこで、彼らは石を取りのけた。イエスは目を上げて、言われた。『父よ。わたしの願いを聞い
てくださったことを感謝いたします。わたしは、あなたがいつもわたしの願いを聞いてくださるこ とを知っておりました。しかしわたしは、回りにいる群衆のために、この人々が、あなたがわた しをお遣わしになったことを信じるようになるために、こう申したのです。』」(ヨハネ11:41〜42)
イエス・キリストは祈り以外によっては、ご自身でさえ成し遂げることのできない事をも、祈り
によって成就されました。そのため彼は、ご自身の警告と教えとが失敗させられた時でさえも、 ペテロを救われました。そのように主は誘惑に勝ち、奇跡をなし、死を免れ、み父が彼に委ね られたみ業を成就して、神の御栄光を崇められたのです。
7.イエス・キリストの柔和
7.1 イエス・キリストの柔和の事実
(1) イエス・キリストは柔和であった。
「わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学
びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。」(マタイ11:29)
「さて、私パウロは、キリストの柔和と寛容をもって、あなたがたにお勧めします。私は、あなた
がたの間にいて、面と向かっているときはおとなしく、離れているあなたがたに対しては強気な 者です。」(コリントU10:1)
「「シオンの娘に伝えなさい。『見よ。あなたの王が、あなたのところにお見えになる。柔和で、ろ
ばの背に乗って、それも、荷物を運ぶろばの子に乗って。』」(マタイ21:5)
(質問) 柔和とはなんですか?
コリントT4:21
ガラテヤ6:1
テモテU2:24〜25
テトス3:2
(回答) 柔和とは粗暴または好争心に対する反対語で、他人を取り扱う時、穏和な、やさしい
心の態度です。
聖書中の「柔和」という語は、「不公平や生涯の下にあっても、忍耐して服従する」というような
意味をあまり強調しないで、むしろ他人の過失や誤謬を穏やかな心をもって取り扱い、それを 正していくといった意味の思想が優勢であるように思われます。
7.2 キリストの柔和はどのように顕されているか
(1) イエス・キリストの柔和は、彼の「傷ついた芦を折ることなく、くすぶる燈心を消すこともな
い」ということばに顕されている。
「彼はいたんだ葦を折ることもなく、くすぶる燈心を消すこともない、公義を勝利に導くまでは。」
(マタイ12:20)
(2) イエス・キリストの柔和は、罪深い者にも優しく話しかけなさったことによって顕されている。
この柔和によって、悔い改めた罪人は自らの罪を赦されて、平和な心を与えられた。
「すると、その町にひとりの罪深い女がいて、イエスがパリサイ人の家で食卓に着いておられる
ことを知り、香油のはいった石膏のつぼを持って来て、泣きながら、イエスのうしろで御足のそ ばに立ち、涙で御足をぬらし始め、髪の毛でぬぐい、御足に口づけして、香油を塗った。・・そし て女に、『あなたの罪は赦されています。』と言われた。・・ しかし、イエスは女に言われた。『あ なたの信仰が、あなたを救ったのです。安心して行きなさい。』」
(ルカ7:37、38、48、50) (以下次号)
<今月の質問>
来月もイエス・キリストの品性について説明を継続します。説明について、疑問点がありまし
たらお知らせ下さい。また、これらを離れた質問も歓迎致します。 |