「同労者」第68号(2005年6月)  三浦綾子を読むに進む 目次に戻る Q&Aルームに戻る

三浦綾子読書会

 三浦綾子読書会とは(13) − 
    東京ミレニアム・チャーチ 牧師  長谷川 与志充
 
 前回まで2回に分けて朗読部門発足までのことを書かせていただきましたが、今回は一般の
読書会と朗読部門の集会(以下、朗読会と記す)の持ち方について書いてみようと思います。
 まず読書会ですが、こちらは課題図書を参加者に予め読んで来ていただいて、内容につい
て互いに感想を語り合い、その後でディスカッションし合うというのが一般的な形です。感想を
言っていただく前か後にはその書のポイントと思われる点について私がメッセージさせていた
だきます。
 読書会の時間は2時間と3時間の所がありますが、メッセージはその中で約1時間、残りが
感想とディスカッションの時間です。というわけで、3時間の所は後者の時間が必然的に長くな
ります。
 課題図書ですが、読書会発足当初は私が3冊必修図書(代表作の「塩狩峠」「氷点」「道あり
き」)を指名し、それらを読んだ後は参加者からの希望の多い順に決めておりました。今でもこ
の形式で行っている所が多いのですが、最近では私がその読書会に合わせて課題図書を選
んだり、リーダー(読書会ではコーディネーターと呼ぶ)や参加者と相談して決めたり、刊行順
に古いものから、あるいは新しいものから取り上げたりと、様々趣向を凝らしながら課題図書
を決めています。
 大まかに言うと、大都市の人達の方が地方の人達よりも話すことを好むようです。そういうわ
けで、感想を語ったり、ディスカッションする時間は大都市の方が長く、地方では少ない傾向に
あります。私としてはどちらがいい悪いとは考えておらず、その場所場所で最善の形でできた
らといつも願っています。
 次に朗読会ですが、こちらは講師の中村さんのリードでまず朗読練習が行われ、最後に私
が朗読の課題図書についてのメッセージを行います。現在東京で行われている朗読会は2時
間半ですが、最初の2時間が朗読練習、最後の30分がメッセージというのが標準的な形で
す。
 課題図書ですが、発足当初から約1年半は三浦綾子さんの著作だけを取り上げていました
が、最近は聖書と綾子さんの著作を毎月交互に取り上げています。課題図書と朗読箇所です
が、綾子さんの著作に関しては参加者の意見も考慮しつつ講師の中村さんが最終決定してお
り、聖書に関しては私がだいたい決めるようにしています。
 朗読練習の仕方ですが、中村さんが最初に朗読箇所の区切りを設定し、順番に参加者に朗
読をしてもらいます。その後でそれぞれに具体的に朗読指導をし、参加者はその指導に基づ
いて朗読を繰り返し行います。
 長く続けて参加している人達には、訓練の成果がはっきりと現れて来ていますが、今後のさ
らなる進展に期待しています。

  

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